記事
  • 東龍

賛否両論の「おい、生ビール」で380円から1000円に値上げする居酒屋は何がよくて何がよくないのか?

1/3

【画像をブログで確認】

生ビールの注文表現

猛暑を過ぎて少し涼しくなったところですが、居酒屋など気軽に行ける飲食店へ訪れた際に、どのように生ビールを注文しますか。

生ビールの注文表現によって値段が変わる居酒屋が大きな話題となっていました。

・「お客様は神様です」から「客も店も対等です」へ! コンロ家の貼り紙が思わぬ賛否両論を巻き起こす
・【コンロ家】の社長はだれ?頼み方で『生ビール』の値段が変わる!
・「おい、生ビール」は1000円 頼み方で値段が変わると知らせる張り紙、居酒屋が込めた思いとは…

都内に数店舗を展開し、黒毛和牛の料理を中心とする居酒屋は、「おい、生ビール」で1000円、「生一つ持ってきて」で500円、「すみません。生一つください」で380円というように、注文する際に述べた言葉によって料金が変わると店内に張り紙を出しました。

張り紙には、以下に紹介するような記述もあったということです。

 張り紙の料金の下には「お客様は神様ではありません」「当店のスタッフはお客様の奴隷ではありません」との記述も。もう一枚の張り紙には「当店はブラック企業のため、少人数での営業を余儀なくされています」「お客様の空よりも広く、海よりも深い大地のように寛大なお心に免じて、温かく見守っていただけると幸いです」と書かれています。

出典: 「お客様は神様です」から「客も店も対等です」へ! コンロ家の貼り紙が思わぬ賛否両論を巻き起こす

「当店のスタッフはお客様の奴隷ではありません」と主張しているものの「当店はブラック企業のため、少人数での営業を余儀なくされています」と、従業員を奴隷のように扱うブラック企業であると自ら述べていることに矛盾を感じますが、「お客様は神様ではありません」は理解できるところでしょう。

実際にはどの注文表現であっても値段は変わらず、単なるジョークであったということが判明しましたが、SNSでは居酒屋に賛同する声やこのような店には行きたくないと批判があがったりしており、白熱しています。

居酒屋の行動には賛否両論ありますが、以下の点を順に考察していってみましょう。

・お客様は神様

・スタッフのやる気

・飲食店と客の距離感

・飲食店と客の対等性

・客は飲食店を映す鏡

お客様は神様

<子連れ客に苦言を呈した「銀座ウエスト」に提案したい3つの施策><マナーの悪い子連れに対して飲食店はどう対処するべきか?>などでも述べましたが、お客様は神様ではありません。

お客様は神様という考え方が悪い方向にいきすぎてしまうと、<マツコ・デラックス氏がカフェで注文しない客を「もう終わりだこの国」と批判したことは正しいか?><飲食店で何も注文しなくてもよいのか? 考察するべき3つの点>でも指摘したように、飲食店による空間やサービスのコストも考えず、注文しないでも平気で店内に居座る人が現れてしまいます。

客は商品やサービス、空間などの対価として料金を支払っていますが、基本的にそれ必要以上のことを求める権利はなく、飲食店もそれに応える義務はないでしょう。飲食店は客商売なので、客に対して要求しにくいところはありますが、飲食店も弱い存在ではありません。自衛のためにも、他の客のためにも、自身でポリシーやルールを決めて運用することができます。

そういった観点からすれば、「客はサービススタッフに敬語を使う」とポリシーを設けたり、「丁寧に注文するほど生ビールの値段が安くなる」というルールを明文化したりすることは間違っていません。

スタッフのやる気

今回の施策に関して、居酒屋を運営する会社の幹部は、名前も知らない客にいきなり「おい、生ビール」といわれたら、「よし、頑張ろう」という気持ちにはならないので、サービススタッフにモチベーションを高めてもらうためにもこのような張り紙を出したと述べています。

確かに、サービススタッフの満足度が低ければ、客に対してよいサービスを提供することが難しいです。なぜならば、サービススタッフがよいサービスを行うためには、客に喜んでもらいたいと思う奉仕精神が重要だからです。

サービススタッフにやる気があれば、客を喜ばせたい、客に尽くしたいと思い、客の立場になって考えることができるので、求められているサービスを提供できるようになり、客を満足させられるようになります。しかし、サービススタッフにやる気がなければ、相手の立場になって考えることもなくなるので、細かい気配りどころか、普通は気付くことまで見過ごしてしまい、客を満足させることができなくなるでしょう。

また、サービススタッフのやる気を維持できなければ、よほど給与や福利厚生がよいのでない限り、短期間で辞めてしまいます。そうなると、サービスのノウハウが蓄積されなくなり、飲食店のサービスの質はますます低下してしまうでしょう。

従って、件の居酒屋がサービススタッフのやる気を高めたいと考えたことは非常に正しいことであり、経営者として素晴らしいことであると思います。

あわせて読みたい

「飲食業界」の記事一覧へ

トピックス

ランキング

  1. 1

    ダム決壊 韓国企業がコスト削減?

    団藤保晴

  2. 2

    堀江氏 読解力ない人が多い理由

    MAG2 NEWS

  3. 3

    豊洲移転 築地の悪慣習断ち切れ

    おときた駿(東京都議会議員/北区選出)

  4. 4

    片山さつき氏 100万円で口利きか

    文春オンライン

  5. 5

    遺品でW不倫発覚 消えた女子アナ

    NEWSポストセブン

  6. 6

    那覇市長選 公明演説に聴衆ゼロ

    田中龍作

  7. 7

    100m走10秒を切る人が増えた理由

    幻冬舎plus

  8. 8

    有吉弘行 加山雄三イジり共演NG

    女性自身

  9. 9

    日本への非難続ける正恩氏の思惑

    高英起

  10. 10

    景気回復を妨害してきた消費増税

    tenten99

ランキング一覧

ログイン

ログインするアカウントをお選びください。
以下のいずれかのアカウントでBLOGOSにログインすることができます。

コメントを書き込むには FacebookID、TwitterID のいずれかで認証を行う必要があります。

※livedoorIDでログインした場合、ご利用できるのはフォロー機能、マイページ機能、支持するボタンのみとなります。