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日本相撲協会(外からの改革の可能性)

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 スポーツ庁の話はこれくらいにして、本題に戻ります。では、日本相撲協会の公益法人としての事業の適正な運営は確保できているのか、という事についてですが、7月の理事会決定で、すべての親方は5つの一門に入る事を義務付けたと言われています。普通に考えるなら、これが認められるなら、全一門が談合すれば恣意的に誰かを協会から追い出す事が可能になります。

 また、今後は理事選挙は(以前のように)出来レースに戻ってしまい、当初の貴乃花親方のように独立派からの理事就任は事実上無くなります。私の目には公平な運営がなされているとは思えませんし、組織全体の活性化にも反するでしょう。

 協会側は「コンプライアンスとガバナンスの観点から決定しただけで他意はない。」といったコメントをしているようですが、ガバナンスという言葉を「支配の強化」と完全に履き違えているように思えます。ただ、本件は日本相撲協会が理事会で何を意思決定したのかがよく分からないので、何が起こったのかを正確に把握できていません。

 日本相撲協会は定款にて以下のように定めています。つまり、議事録作成については法的義務です。そして保存義務もあります。なので、日本相撲協会には「八角理事長、岡部観栄監事(高野山興山寺住職)、梶木壽監事(弁護士)、福井良次監事(元総務省総務審議官)署名の議事録」があるはずです。それを見れば、何をしようとしたのかが分かるようになるでしょう。

【日本相撲協会定款】

(議事録)

第44条 理事会の議事については、法令で定めるところにより、議事録を作成する。

2 出席した理事長及び監事は、前項の議事録に記名押印する。

 正にこういう所で、内閣府特命担当相は報告要求をすべきだと思います。別にそれは花田光司氏がどうであるという事とは関係なく、公益法人の運営のあり方として問題ありです。仮に今後、他の公益法人において「今後は現存する一門(派閥、流派、グループ等)の何処かに所属すべし。」というルールがどんどんと広がっていくとおかしな事になるでしょう。その前例を作ってもいいのかという事になります。そもそも、以下の公益認定の基準にも反するおそれがあるでしょう。

【公益法人法(抜粋)】
(公益認定の基準)
第五条 行政庁は、前条の認定(以下「公益認定」という。)の申請をした一般社団法人又は一般財団法人が次に掲げる基準に適合すると認めるときは、当該法人について公益認定をするものとする。

(略)

三 その事業を行うに当たり、社員、評議員、理事、監事、使用人その他の政令で定める当該法人の関係者に対し特別の利益を与えないものであること。

(略)

 花田光司氏が今後どうされるのか、という話をあえて脇に置いたとしても、内閣府は少なくとも八角理事長に対する報告要求くらいの動きをする理由が整っていると私は思います。ただ、私が現職時代から何となく日本相撲協会関係には内閣府は及び腰でした。私の単なる邪推かもしれませんが、有力国会議員から「あまり手を突っ込むな。」と言われているんじゃないかなと思った事がありました。

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