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終わっていなかった加計学園疑惑

愛媛県今治市での獣医学部新設をめぐって、加計学園理事長の加計孝太郎氏が7日、2度目の記者会見を開きました。通常国会が終わって野党の追及も一段落したように見える段階で、「腹心の友」である安倍首相の3選を見届けて臨時国会が始まる前に、加計学園疑惑の「幕引き」を図ろうとしたのではないでしょうか。

直接的には、説明責任を果たすことを求めた愛媛県議会の決議に応ずる必要があったためですが、このタイミングを選んだのには、以上のような計算が働いていたと思われます。しかし、「やればいいんだろ」と言わんばかりのアリバイ的な記者会見だということが見え見えで、かえって新たな疑惑の「幕開け」となってしまったように見えます。

『毎日新聞』10月8日付の「加計氏またゼロ回答」「愛媛文書読まず否定」という見出しの記事は、そのリードで「疑惑を否定しつつも根拠は示さないままの『セロ回答』で、疑惑が晴れたとはおよそ言い難い。会見を開いた趣旨も判然とせず、臨時国会でも野党から追及されるのは必至だ」と書いています。何のために開いたのかと言わんばかりの記事ですが、そういわれても仕方がないような無内容な会見でした。

森友・加計学園疑惑で共通しているのは、疑惑を指摘する側は具体的な文書や根拠、事実を示しているのに、それを否定する側は具体的な根拠を明らかにせず、ひたすら記憶に頼って言葉で言い逃れるだけだという点にあります。今回の加計学園理事長の会見での説明も同様です。

証拠を示して指摘された疑惑について、具体的な根拠を明示して反駁することができていないということになります。裁判であれば、もうこれだけで「有罪」を言い渡されても仕方がないような状況に追い込まれているのです。

質問の中で、加計氏は「愛媛県文書で安倍晋三首相と面会したと報告された15年2月25日、理事長は何をしていたか」と聞かれ、「3年前なので覚えていない。記憶がないということは、会っていないと思う」と「即座に否定」しています。今回の会見で、加計氏が最もはっきりさせたかったのは、この点だったと思われます。

しかし、ここでも否定の元になっているのは「記憶」だけで、それを裏付ける事実が示されたわけではありません。それどころか、「覚えていない」と言っています。
「覚えていない」のに、否定だけはきっぱりとする。これも森友・加計学園疑惑での証言に共通する特徴です。

同じ『毎日新聞』には、10月6,7日に実施された世論調査の結果が出ています。森友・加計学園問題について、「安倍首相や政府のこれまでの説明に納得していますか」という質問に対して、「納得している」13%、「納得していない」71%となっています。

この調査は加計氏の会見前でのものですが、会見を見た国民は「説明に納得」したでしょうか。愛媛県文書を見もせず、何の準備もせずに出てきてほとんどが「ゼロ回答」でした。

これで、国民の納得が得られるはずがありません。証人喚問でなければ真相は明らかにならないということを、かえって強く感じさせるような会見でした。

野党からの追及は止まず、その舞台は臨時国会に移ることになるでしょう。3選されたがために安倍氏は今も首相の座にあり、森友・加計学園疑惑追及の矢面に立つ資格を持ち続けているのですから。

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