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よく本を読む人ほど「電子書籍」を利用 出版関連業者の苦戦続く

 よく読書をする人ほど電子書籍の利用率が高く、大切な本は紙、移動中の本は電子書籍を選ぶなど、使い分けも進んでいるようだ。

■進む、本の電子化

 帝国データバンクは同社の企業データベースから、8月時点で出版取次および書店経営を主業とする企業2,528社を抽出して「出版取次・書店経営業者の経営実態調査」を実施し、その結果を9月21日に発表した。書店経営業者には店頭販売を行う書店のほか、中古書店やネット販売も扱う業者も含まれている。


 2012年度から2017年度まで売上高が判明した出版関連業者2,172社の総売上高は、前年度比4.3%減の2兆5,906億3,000万円で、2年連続の減収となった。このうち、出版取次業者の総売上高は同6.2%減の1兆3,860億8,900万円で5年連続の減収、書店経営業者の総売上高は同2.1%減の1兆2,045億4,100万円で2年連続の減収となった。書籍は電子媒体への移行が進んでおり、出版取次業者を中心に影響を受けているようだ。

■よく本を読む人ほど、電子書籍を利用

 一方、株式会社マクロミルは、15歳から69歳の男女2,000名を対象に本や書店に関する利用意識を調査し、その結果を9月25日に発表した。調査期間は8月14日から15日にかけて。


 紙の書籍と電子書籍の利用率を調べると、「紙の書籍」が84.5%、「電子書籍」が35.6%で、電子書籍が普及する中で紙の書籍の利用率が圧倒的に高かった。

 しかし、読書の頻度別の利用率は、「週に1冊以上」読書をする層で「紙の書籍」が32%で「電子書籍」が40%になり、電子書籍の方がやや多い結果となった。特に「1日に1冊以上」読書をする層では「電子書籍」が12.2%で「紙の書籍」を9ポイント上回り、読書の頻度が高い層ほど電子書籍を利用する傾向が高かった。


 紙の書籍と電子書籍の双方を利用している666名に、それぞれを選ぶシーンを複数回答で聞くと、紙の書籍を選ぶシーンでは「家で本を読む」(59.5%)が最も多く、「保管・保存しておきたい本を買う」「何度も読み返しそうな本を買う」「大好きな作家、漫画家など本を読む」「勉強用の本を買う」が続いた。

 電子書籍を選ぶシーンでは、「電車やバスなどで本を読む」(41.7%)と「家で本を読む」(40.7%)が4割超。以下、「旅行や出張などで本を読む」「面白いかどうかわからない本を買う」「暗いところで本を読む」の順で多かった。

 出版関連業者の経営は苦戦が続いている中、読書の習慣がある人ほど電子書籍の利用率が高くなっている。また大切な本は「紙の書籍」を、持ち歩く場合には「電子書籍」を選ぶなど、目的やシーンに応じて使い分けも進んでいるようだ。

サイトウ イサム[著]、加藤 秀行[著]

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