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玉城沖縄知事誕生の後の辺野古移設問題のすべてがここにある

 沖縄知事選で辺野古移設断固反対を訴える玉城氏が当選し、はたして 辺野古移設問題はどう解決されるのか。  その問いに対する答えはすべてこの中にある。そう思わせる記事をきょう10月5日の毎日新聞に見つけた。

 すなわち、ほぼ1ページにわたって掲載された「沖縄知事選の教訓」 と題する有識者三名の意見を掲げた「論点」という記事だ。  

 その一人は田中均元外務審議官に代表される次のような意見だ。

 日本の安全保障政策は、周辺国の脅威などに応じ政府が責任を持って 決めるものであり、時々の民意に左右されるものではない。ましてや地方自治体に決定権はない。沖縄の問題は、不公平な負担を一方的に強い られてきた点にあり、これからは従来以上に丁寧な説明が求められる、 というものだ。  

 この意見はおそらく多数派の意見だろう。  

 しかし、これでは何も変わらない。  

 安倍政権の言ってきた事と同じだからだ。  

 二人目は琉球大学教授の我部政明氏である。  

 彼はこう書いている。  

 政府は「辺野古は唯一の選択肢」と主張しているが、選択肢の無い政策決定などあり得ない。政府や国民は、辺野古以外の選択肢を考える時 に来ていると。  

 まさしくこれが、今度の知事選で沖縄県民が示した考えだ。  

 誰も反論できないだろう。  

 しかし、これもまた従来の議論の繰り返しに終わる運命にある。  

 県外に代替地を見つけられなかったからこそ、あるいは本気になって 見つけようとしなかったからこそ、今に至るまで解決しなかったから だ。  

 三人目は法政大学名誉教授のである河野康子氏の意見である。  

 すなわち、米国が沖縄の施政権を日本に返還する事に最終的に踏み 切ったのは、1968年11月に行われた琉球政府行政主席の初の公選 で日米両政府が支援する西銘順治氏が、即時復帰を掲げた屋良朝苗氏に 敗れたからだ。  つまり、沖縄の民意は、今も昔も、米国にとって大問題なのだ。いまこそ今回示された沖縄の民意に基づいて日米地位協定を米国に求 める時だ。なにしろこの要求は、安倍政権側が推した佐喜真候補でさえも選挙で 訴えた。その重みは大きいと。  

 その通りだ。

 まさしく玉城氏が真っ先に日米両政府に要求する事は、日米地位協定の改正である。  

 これは、河野教授も書いている通り、日米同盟最優先の国策とは矛盾しない。  

 なにしろ、日米同盟を優先する日本政府が公認した候補でさえ訴えたのだ。  

 しかし、日米地位協定の交渉を開始すれば、間違いなく日米同盟の矛盾に突き当たる。  

 米国の出方次第では、日本国民が本気で主権返還を求めて怒り出す。  

 そんなことになるぐらいなら米国の方から日米同盟を止めると言い出すだろう。  

 まさしく日米地位協定改正交渉の始まりが、日米同盟の終わりの始ま りになるのだ。  

 玉城沖縄知事誕生の後の辺野古移設問題のすべては、日米地位協定の改正交渉を始められるかどうかにかかっているということである(了)

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