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東大歴史学教授が指摘、柴山文科大臣「教育勅語」発言はなぜ問題なのか

 本格始動した第4次安倍改造内閣。不祥事が相次ぐ文部科学省の立て直しを任されたのが、東大法学部出身で弁護士資格も持つ安倍総理側近の柴山昌彦文科大臣だ。しかし、ある発言が早くも波紋を広げている。

 「教育勅語については、アレンジした形で今の道徳などに使える分野は十分にあるという意味では、(教育勅語が)普遍性を持っている部分がみてとれるのでは」

 教育勅語をいまの教育現場に持ち込むことには議論がある。教育勅語は、親孝行や兄弟愛など普遍的な道徳を説く一方で、戦前の軍国主義教育の支柱として戦後に国会で廃止されたもの。柴山文科大臣はこの教育勅語を現代的にアレンジし、道徳などで使用することは「検討に値する」とした。

 この発言を受け、立憲民主党の辻元清美議員は「もうそんなこと言ったの?安倍総理はどうされるのか、ご自分と同じ考えなのか。言語道断だと思う」とコメント。一方、菅官房長官は「政府としては、積極的に教育勅語を教育現場に活用しようという考えはない。一般論として、教育については教育基本法の趣旨を踏まえながら、学習指導要領に従って学校現場の判断で行うべき」と述べた。

 そうした中、新しい閣僚から飛び出したこの発言。歴史学者で東京大学史料編纂所の本郷和人教授は次のように述べる。

 「教育勅語は、主権が天皇である時代に『日本人としてどうあるべきか』を子どものころから教えるべく作られたもの。『一旦緩急アレハ義勇公ニ奉シ以テ天壌無窮ノ皇運ヲ扶翼スヘシ(訳:何かが起きた場合はすみやかに勇気を出して天皇のためにつくせ)』という部分も、当時は国力を高めるために有効な手段であったが、主権が国民にある現在では考え方の根本が違う」

 とはいえ、柴山文科大臣は「現代的にアレンジ」と述べており、全体を肯定しているわけではない。ハフポスト日本版編集長の竹下隆一郎氏はそれを踏まえた上で、「教育勅語には『親を大事に』『兄弟を大事に』と良いことも書いてあるがそれは当たり前のことで、わざわざ教育勅語から引用するのがおかしなこと」と指摘。また、文科大臣の会見で教育勅語について質問が出ることは当たり前になっているとし、「政府のオフィシャルな答えとして『教育勅語を今の学校教育に使うことはない』という模範解答がある。そういった質問が来るということをまさか考えていなかったのかと、危機管理の面で心配になった」と述べた。

(AbemaTV/『けやきヒルズ』より)

▶︎閣僚人事について“石破派”の広報担当・平将明議員が解説

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