野田佳彦内閣が強硬に推進する消費税増税案が揺れている。
国民新党の亀井亜紀子政調会長がNHK日曜討論で消費税増税に反対の方針を明言した。
野田内閣は消費増税を法案化する税制改革大綱を閣議決定した。
閣議決定には国民新党の自見庄三郎金融相も出席しており、署名している。
客観的に見れば、消費増税の方針に国民新党も賛成したと受け止められることから、私は本ブログ、メルマガで警告を発した。
「国民新党が消費増税賛成に変節か」「国民新党がシロアリ退治なき消費増税反対を明言」国民新党の矜持が問われていると、国民新党の行動を牽制したのである。
これに対して、亀井亜紀子政調会長がNHK日曜討論で明快な説明を示した。
消費増税実現不可能であるから、大綱の閣議決定は黙認したというものである。
国民新党は民主党執行部に独走しないようくぎを刺したが聞き入れないので、苦肉の策として、大綱決定は容認するが、消費増税反対の意向は堅持するとの対応を決めたということである。
下地幹郎幹事長は、民主党からの突き上げを受けて、閣議決定は国民新党も了解しているとの説明をしているが、政権与党に留まるための説明に腐心している状況である。
公党として、国民新党の行動には疑義があるが、いびつな政治運営を続く現状では、致し方のない苦肉の策であると理解できる。
国民新党はかねてより消費増税に反対する意向を明示してきた。それを、消費増税反対の意向を表に出せば、政権与党に留まることが困難になるから、玉虫色の対応を示しているのだと思われる。
ただし、消費増税の方針に賛成しているわけではないことを亀井静香国民新党代表は明示しているのだと思われる。
亀井亜紀子政調会長は、NHK番組を含め、多くの場面で国民新党代表の見解として消費増税反対の意向を説明していることから見て、亀井静香国民新党代表とは連絡を取ったうえで発言しているものと思われる。
国民新党が国民に説明もなく消費増税に賛成の方針を示すなら、これが問題である。国民新党は党の方針として消費増税に反対の意思を明示してきた。
国民新党は石原新党結成に動いていると伝えられているが、そのなかで国民に説明もなく消費増税賛成に転じるのであれば、新党結成のための変節とのそしりを免れない。
中期的に消費増税は避けて通ることのできないテーマであるだろう。しかし、国民新党は短期的には、消費増税が日本経済を悪化させることから賛成できないことを明言してきたのである。
また、議員定数削減や公務員給与削減などが実現することが前提条件であることも国民新党は明示している。
政局は政界大再編に向けて地殻変動が始動し始めている。大再編を仕掛けるには、戦術上のタイミングがあるだろう。その点を踏まえて、大綱の閣議決定を国民新党が黙認するとしても、そのこと自体は強い批判の対象にはならない。
重要なことは、政党が主権者国民に示してきた政策方針、政権公約、マニフェストには重い責任が伴うことだ。
民主党で言えば、「シロアリを退治しないで消費税を上げるのはおかしい」ということが、主権者国民との約束である。この約束を破棄することは、間違いなく主権者国民に対する背信行為である。
国民新党は、日本経済との関係で、いま消費増税を決定することには徹底的に反対することを明示してきた。この政策方針を維持することが必要不可欠である。
新党結成もよいが、新党を結成するために、政策の基本路線を転換してしまうのでは、「政策より政局」の優先と批判されて答えられないだろう。
新党を結成する場合でも、消費増税については、1景気への配慮、2政府支出の無駄排除優先、の方針は堅持する必要がある。
野田佳彦氏が主導する消費増税案には、正統性がない。
非正統が通用しては、世の基本が損なわれる。
国民生活に直結する、何よりも重大な政策課題であるだけに、必ず、民主主義の正当な手順、手続きを経ることが不可欠だ。
消費増税問題は必ず仕切り直しが求められる。
民主党が主権者国民に何を約束したのか。これを分かり易く街頭で演説したのが野田佳彦氏である。2009年8月15日の演説を、改めて文字にして提示しておきたい。
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