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糖尿病 きっちりやってもそこそこにやっても 本当難しい病気だ

いやはや糖尿病のまた混乱するデータが出ました。(トレンド◎VADT試験のレガシー効果、15年の追跡で消失 糖尿病の早期積極治療による利益に「期限」あり
>血糖コントロール不良の2型糖尿病患者(1791例)を積極治療群または標準治療群にランダムに割り付け、5.6年(中央値)追跡した。ベースラインで平均9.4%あったHbA1cは積極治療群で6.9%に低下し、標準治療群(8.4%)との群間差は1.5%と大幅だった。
糖尿病と診断されて少し悪い状態が続いていた患者さんを2つに分けて、薬を使って血糖のコントロールをきっちり行うか、そこそこで行うかという試験です。ここで大事なことは5.6年(中央値)はきっちり血糖は制御されているのですが、そのあと5年から10年はみんなそこそこでやられていたということになります。
>VADT全追跡期間における複合心血管イベント回避率の推移 延長試験の中間解析では有意な群間差を認めたが、計15年間追跡した最終解析では有意差は消失していた(図1~2は米国糖尿病学会ウエブキャストより、論文はまだ発表されていない、図はクリックで拡大)
10年目の中間解析では心血管イベント(心筋梗塞等)に差があったのに、15年目ではなくなったという話です。
>心血管イベントのリスク減少という利益が遅れて認められる現象は、2型糖尿病ではUKPDS試験で初めて報告され、レガシー効果と命名された。同様な所見がVADTでも認められたことから、レガシー効果の存在を補強するエビデンスと位置付けられた。ところが、今回報告された最終解析では再度、有意差が消失した。
単独の薬物では短期の効果が出せなかった糖尿病。それでも複数の薬で血糖管理を頑張ればと思ってやられていたのですが、頑張っても後になって出てくるメリットが怪しいとなると
>「正常域に近い血糖コントロールを目指す治療により、ある程度の長期的な心血管リスク減少を期待できるが、そのためには良好な血糖コントロールの維持が必要だ」
1 やるんならとことんきっちりやらなきゃ意味がない
>一方、UKPDSでは10年間のRCT後、延長試験としてさらに10年間追跡してレガシー効果を報告した。VADTよりも長期間のレガシー効果が観察されたことになる。これは、UKPDSの対象患者が初めて2型糖尿病と診断され、かつ心血管イベントの既往がない、より早期の患者が対象だったためとみられる。それだけAGEの蓄積が少なかったわけだ。
2 検診で見つかったばかりの糖尿病はきっちり数年やれば20年もちそう。
>血糖の積極治療と標準治療を比較したVADT、ACCORD、ADVANCE、UKPDSを統合したメタアナリシスでは、延長試験を加味しなくても積極治療による心血管イベントの有意なリスク減少を認めた。つまりVADTがRCT期間で有意なリスク減少を示せなかったのは、イベント数が少なく統計的な検出力不足が原因だった可能性がある。
3 もともと心血管イベントの発症が少ないとするのなら、悪い期間が長い人は最初からそこそこでもいいかも(特に高齢者)

といってもこのデータは10年以上前に治療を開始したデータ、そう10年前の薬で治療をした結果です。最近出てきたSGLT-2は単剤で心血管イベントを抑えることが証明されています。このSGLT-2などが使われたらレガシー効果はどうなるかはわかりません。

ただはっきり言えることは、SGLT-2以外の薬を使って後期に血糖を短期間きっちり良くしてもあまり長期間のメリットはあまりないかもという糖尿病の難しさです。それでもHbA1cは8.4%ぐらいにはしておきましょう。

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