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ユートピアの医療システムはない

午前中に皮膚科に行って来た。

美人で優しい女医さんだから、わしは安心して通う。
わしの長年の肌の懸念を除去してくれ、美を保障してくれるありがたい存在だ。

しかし日本の病院の治療費ってすごく安くて、そんな子供のお駄賃みたいな値段でいいの?といつも思ってしまう。
薬がまた激安で、塗り薬2本で300円程度、ジェネリックにしたら、もっと安いらしい。

もちろん、わしは今まで一般庶民よりは高額な保険料を払い続けてきたんだから、それに比べればわし個人の治療費なんておそらく一生、元を取ることはない。

高額所得者が払った保険料が、低所得の多くの人々の治療費に回っているのだから、日本の医療は社会主義みたいなものだ。
利用者にとっての医療を見れば、日本はすでに社会主義のシステムが整えられている。

女医が多いエストニアや欧州諸国では、日本のような利用者にとって天国の医療システムにはなっていない。

国民皆保険のない国では医療費が高くて、低所得層は病院にも行けない。
日本のように自分の好きな町医者を選んで、好きな日時に通える病院のシステムが、女医の多い欧州の国々には、なかなかない。

利用者は、医療センターを通して、指定された病院にしか行けないからだ。
女医にとっては最高のシステムがある国では、利用者にとっては最悪のシステムの国ばかりである。

国柄によってシステムは違うのであって、医者が働きやすいシステムをつくれば、患者はそのシステムに合わせて、意識をガラッと変えなければない。

医者と患者の関係が、「信頼」や「情」で成り立つ日本の医療システムを崩壊させて、信頼の代わりに機械的・合理的に医者が働く「システム」を導入する、それが朝日新聞や東京新聞が望む医療システムである。

斎藤美奈子や、香山リカや、多くのリベラル左翼が、システムによって男女平等の医療システムをつくり、外科医にも女医を増やせと主張するが、それは利用者にとっては不便この上ないシステムになるだろう。

海外の事情を知らぬリベラル左翼は、日本は常に最悪であって、海外ではすでにユートピアが実現していると思っている。
自虐史観は歴史観だけでなく、彼らの人間観、人生観の根本に植えつけられているのだ。

男女平等など、次善の策に過ぎない。

優位に置く価値は、国民の命、しかも低所得層までが恩恵を受ける日本の医療制度だろう。
もちろんそれが現場の医者たちの過重な労働によって支えられていることに、国民は敬意を払い、現場の工夫で漸進的に改革していくしかないだろう。

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