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皇室の財産 皇居の土地は23兆円、国宝級の美術品も多数

【皇室のお財布事情は?(写真/JMPA)】

 2019年5月1日、新しい天皇の時代が始まる。それに伴って、「三種の神器」をはじめ、宮中祭祀に使われる太刀や屏風、皇后の王冠(ティアラ)といった、皇室経済法で「皇位とともに伝わるべき由緒ある物」(御由緒物)と定められた品々が、今上天皇から新天皇に引き継がれることになる。

 いったい、皇室にはどのくらいの財産があるのか。

 真っ先に思い浮かぶのは不動産だろう。東京都心の真ん中にある皇居(約115万平方メートル)、東宮御所や秋篠宮邸がある赤坂御用地(約51万平方メートル)のほか、京都御所や3つの御用邸などがあり、その総面積は千代田区の2倍以上にのぼる。

 二重橋前駅周辺の最新の公示地価(1平方メートル約2000万円以上)で換算すると、ざっと見積もっても皇居の土地だけで23兆円。赤坂御用地も周辺の公示地価で計算すると1兆円は下らない。

 だが、実は憲法88条で不動産などは国の管理下に置かれたうえで、皇室に供される「皇室用財産」と定められている。そういう意味では、天皇や皇族方は“借家住まい”と言える。

 一方、私的な宝物、美術品も受け継がれてきた。

 厚い菊のカーテンに覆われたその全貌が明らかになったのは、過去1度しかない。昭和から平成への代替わりの際、宮内庁は昭和天皇の遺産を整理し、約4600件にのぼる宝飾品、美術品を保有していたことがわかった。

 その中には、狩野永徳、葛飾北斎、円山応挙、伊藤若冲などの絵画、「蒙古襲来絵詞」などの絵巻物、聖徳太子画像や現存最古の万葉集写本など値段がつけられない国宝級の美術品が数多くあり、うち約580件は冒頭の「御由緒物」に分類された。その他約4000件のうち、約3200件が国庫に寄贈され、残りは今上天皇が相続した。

 皇室ジャーナリストの神田秀一氏が解説する。

「今上陛下の在位も30年に及び、その間にも献上品や、海外の王室などからの贈り物があったでしょう。代替わりを機に、財産が新たに国に寄付されることも考えられます」

 そうした宝物を除くと、天皇が自由に使える財産の1つが、昭和天皇から相続した現金や有価証券だ。

「当時、課税遺産が約18億6900万円。今上陛下と香淳皇后が約9億円ずつを相続しました。今上陛下には相続税約4億円が課税され、残されたのは5億円ほど。その後、香淳皇后が亡くなったときにも相続が発生しましたが、2億円以下だったので額は公表されませんでした。

 質素倹約は皇室の昔からの伝統であり、日々の生活は決して華美にならないように心掛けていらっしゃいます。大きく目減りしたということは考えにくいでしょう」(同前)

※週刊ポスト2018年9月21・28日号

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