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Twitterで急増する"JC&JK売り子" 使用済パンツを売る少女たちの動機は?


 1990年代、女子高生がブルマやセーラー服などを販売する「ブルセラ」が大きな社会問題になった。平成最後の夏、それは舞台をSNSやアプリに移し急増しているのだという。11日放送のAbemaTV『AbemaPrime』では、そんな「JK売り子」になった10代少女を取材した。


 「JK売り子」問題を追っているルポライターの石原行雄氏によれば、取引はTwitterのDM機能などを使用、品物の取引はメルカリなどのフリマアプリを使用するのだという。商品の発送ミス、現金の持ち逃げなどを防ぐことができ、お互い安心して取引することができるからだ。

 

「エッチなことをすると逮捕されるので、下着を買って性欲を満たそうとした」。先月、神奈川県・相模原市内で高校1年生の少女から唾液や下着などを合計1万6000円で購入した40代の男が県青少年保護育成条例違反で書類送検された。男はTwitterを使い、少女に接触していたと話し、このようなケースを見聞きしたことのある高校生も少なくないようだ。

 未成年から着用済みの下着などを買う行為は、青少年保護育成条例などで禁止されているが、売り手側への罰則はない。そのため、少女たちが罪悪感なくJK売り子の世界に足を踏み入れてしまうという。東京都は去年7月、リフレや散歩などのJKビジネスを全面規制する特定異性接客営業等の条例を新たに施行。フリマアプリ大手のメルカリとラクマは他のプラットフォームとも連携、自社サービスを24時間体制で監視しルール違反の出品物を見つけた場合は取引キャンセルや商品削除などの対処を行っている。しかし少女たちの性を商品にしたビジネスは後を絶たず、とりわけ生活費のかかる"プチ家出"が増加する夏季には取引が活発化するのだという。


 一方、SNSに起因する事犯の被害児童数は2012年以来増え続け、昨年は過去最高の1813人に達した。内訳で最も多いのはTwitterで、全体の約3割を占めている。運営会社は「Twitterでは児童(18歳未満)の性的搾取を助長する投稿を発見した場合、その投稿の削除・アカウントの永久凍結を実施。ただし利用者のセキュリティとプライバシーの関係上、個別の事案について言及はしていない」としている。

 石原氏は「私は放置し過ぎなんじゃないかと思う。未だに『#援交』や『#自殺』、あるいは『#自殺 仲間』で自殺仲間を募集しているアカウントもある」と指摘、日本の警察は外資系のSNS運営会社に対して腰が重く、削除要請の権限もないため、なかなか対策が進まないと話した。

■「お金が欲しくなったら、援助交際もしてしまうかもしれない」

 番組では、石原氏の取材に同行させてもらった。接触したのは、SNS上で「下着は売り始めたばかり」という17歳の高校2年生の少女。待ち合わせ場所に現れたのは、高級ブランドのバッグを持ち、マスクで顔を覆ったアヤさん。石原氏が"本当のプロフィール"を確認すると、説明よりも3歳若い、14歳の中学生だと明かした。


 欲しいものを手に入れたいと楽に稼げる方法を探した結果、売り子に行き着いたという。初めて下着を売ったのは去年の11月。「楽に稼げすぎて、ちょっと怖かった」。10か月で90人に下着などを販売、稼いだ120万円の中から、ブランド物のバッグや財布を買った。写真付きでSNSにアップしている商品リストには「使用済みのパンツ」3500円、「靴下」1000円、ブラジャーを合わせた「上下セット」7000円などが並ぶ。「3日履いたのが欲しいと言ってくる人もいる。"排泄物売って"と言われることもあるけど、そういうのは断っている。気持ち悪いですね」。


 しかし、こうした行為は常に危険と隣り合わせだ。「取引の時に盗撮されたことがある。スマホのカメラが光って"撮っちゃった、ごめんね"みたいな感じで」。実はマスクをしていたのもそのためだ。それだけではない。「"ついて来てくれたら20万円払う。危ないことはしない"って言われて駐車場に連れて行かれた。身体を触られて、服を脱がされそうになって怖かった。気持ち悪くなって泣いちゃったら"やり過ぎた"って謝られて終わった。20万円は頂いた。家に帰ってから自分はバカみたいなことをしてるなとは思ったし、このまま続けていても大丈夫かな、いつか犯罪に巻き込まれちゃいそうで」。それでも石原氏の「レイプされたとしたら、警察に届けるか」との問いには、「しない。親とかにバレちゃうし」と答えた。


 家族との会話はほとんどないというアヤさん。共働きの両親は出張も多く、月に5、6回しか顔を合わせないという。食事も一人きりだ。「父親は怒ると暴力を振るう。階段から落とされたこともある。あまり会話もしたくない」。アヤさんの行動に気づくことはなく、ブランド物のバッグについても「友達にもらった」という嘘の説明に納得しているのだという。

 お金のために当分の間は売り子を続けるというアヤさんに、石原氏が「自分の価値を下げているんじゃないかとは思わないか」と尋ねると、「お金をもらう方が…自分にもできるんだなと思う」。来年には高校生になる。「お金が欲しくなったら、援助交際もしてしまうかもしれない」。この後も、すでに3人の男性客から予約が入っているという。


 石原氏は「女の子は保護される対象で、発覚してもチヤホヤされてしまう。それで退学になっても、またすぐやってしまう。この繰り返しでイタチごっこが続いていく。売り子や援助交際は悪いことなんだと教えてあげることが重要だ」と話した。

■家族からの暴力など、厳しい家庭環境も背景に

 少女たちがお金のためにカラダを売ってしまう背景には、家庭環境にも問題があるケースも少なくないようだ。


 「もう、ふらふら。。。街で、たくさんの人にすれ違う。。。だけど誰も声をかけてくれない。。。私を助けてくれるのは、体目当ての男だけですか?法だけが厳しくなっていってる。だからもっともっと奥に戻っていくと思う。そんな女の子たちを助けてあげて。本音は『たすけて』だから。言えないだけ。」


 これは、高校を中退したサキさん(仮名・18)が今年の夏に書いた手紙だ。父親からレイプされ、14歳で家出。生きていくために下着を売り、体を売っていたという。公益社団法人「日本駆け込み寺」では、新宿・歌舞伎町を拠点に様々な問題を抱える人を支援。16年で5万人を超える人々の悩みに耳を傾けてきた。代表の玄秀盛さんによると、サキさんは父親の性的暴力を受けて家出、JK売り子や援助交際を繰り返し、行き場のない人生を送っていたという。「午後10時ごろにポツンと。色々な施設から逃げてきて、もう落ち着きたい、でも行くところもないと。話を延々10時間聞いて、"もう一度やり直したい"と言うので、知り合いの施設を紹介した」。しかしサキさんはその施設からも逃げ出し、連絡が取れないままだという。



 少女たちを犯罪から守るための支援団体「BONDプロジェクト」では、ネットに詳しい相談員がTwitter投稿を監視、気になる書き込みには注意喚起を行うなどの活動を展開している。また、女性限定のLINE相談もスタートさせた。代表の橘ジュンさんは「思った時につぶやける場が今はSNSなのかと思う相談するという気持ちよりも共感してほしいという気持ちの方が強かったのかなと思う」と話していた。(AbemaTV/『AbemaPrime』より)

▶取材映像、スタジオでの議論の様子は期間限定で無料配信中

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