記事

ヨドバシカメラが必要以上に詳しく書いたPOPを立てる納得の理由

1/2

「モノ」そのものよりも、モノの使用価値や体験にお金を使いたいという「コト消費」。近年、消費者の嗜好がモノ消費からコト消費にシフトしている現状を受け、各企業がさまざまな新しい試みを行っています。今回のメルマガ『理央 周の売れる仕組み創造ラボ【Marketing Report】』では著者でMBAホルダーの理央さんが、ヨドバシカメラのユニークな戦術等を紹介した上で、「コト消費を演出するために取り組むべきこと」について考察しています。

日比谷ミッドタウン、ヨドバシカメラに学ぶコト消費の捉え方

人々の消費傾向が、モノ消費からコト消費に移行していると言われ以来久しい。今号では、コト消費とは何か、モノを売るには、どう売るべきなのか、コト消費の傾向を踏まえて、私たちは何をすべきなのか、を考えていきたい。

コト消費とは?

コト消費とは、製品や商品を買うという「モノ」を所有するというお金の使い方ではなく、モノを使うときに感じる使用価値や何かを体験をしたりすることにお金を使いたい、という考え方を指す。

モノ消費の事例で言えば、高級な車を買うとか、時計を買う、家具を買うといったことになる。

コト消費の事例は、体験や経験を買うというコトなので、具体的には、USJや東京ディズニーリゾートなどの、エンターテイメントパークに行くとか、ちょっと豪華な電車の旅行や海外旅行に行くなど、体験そのものにお金を使う消費スタイルになる。

しかし、モノが売れなくなったのか、と言えばそんな事はない。モノを売る現場においても、モノ自体に付加価値をつけることでコト消費を促進するという動きが、ここ何年か増えてきている。

コト消費の代表格イケア

有名な事例は、家具の小売のイケアあろう。私も何度か足を運んだが、イケアの場合はよくある家具屋さんと異なり、商品の陳列も、テーブルや、椅子といった、もともとある機能的なカテゴリーごとに分けて売っているのではなく、

  • 一人暮らし応援
  • 頑張るワーキング女子のため
  • 音楽好きの人ための部屋

といったように、ライフスタイルに合わせて提案型のマーチャンダイジングをしている。

陳列だけではなく、買い物が終わると、ちょっとしたフードコートが用意されていて、スイーツや簡単な食事をとることもでき、もちろんドリンクもある。さらに、スウェーデンの企業らしく、スウェーデンの食品やちょっとした小物まで売られている。

こうなると、家具を買いに行くときに、まるで小さなエンタテイメントパークに来ているように、楽しみながら買うことができる。

これがいわゆる、コト消費の消費傾向に対応した、モノを売る際の「コト消費マーチャンダイジング」と言える。

コト消費を演出する企業~アメリカの映画館

これにおいては、様々な企業がコト消費マーチャンダイジング、体験型でのマーケティング活動をしているので、紹介してみようと思う

日経MJ4月6日号の記事によると、映画を鑑賞しながら楽しめる新しいスタイルのレストランが米国では広がっているとのこと。

ソファや、リクライニング式カウチなど、坐り心地がとても良いシートを用意し、食べ物も、スナックだけではなく、本格的な料理も楽しめる。さらに内装も、高級感のある仕上がりで、従来の映画館とはちょっと違う感覚で過ごすことができる。

フロリダ州にある、アイピックエンタテイメントでは、高級ブティックホテルのロビーのような形で、席に座ると、係がまずは「無料でポップコーン」を持って来てくれるとのことだ。

鑑賞のチケットは1人32ドルと、アメリカの平均からすると3倍以上高め。前述したように、食べ物のメニューは、ハンバーガーやピザはもちろんあるし、タンドリーチキンや、ロブスター入りサンドイッチなど、若干高級なメニューも豊富らしい。もちろんソフトドリンクだけではなく、ビールやワイン、カクテルなども多数用意しているということだ。

こうなると、単に映画を見に行く、という感覚ではなくて、「映画を楽しみに行こう」「大事な人と大事な時間を過ごす」ために、映画を見て、その場で食事もして、一気に楽しもう、という「新しい時間の過ごし方を提供することができる。

もちろん日本でも、このようなマーケティング的な努力をする企業も増えている。ホームセンター事業のカインズでは、30代から40代の女性層を狙い、DIYスペースを設け、工具の使い方などの講座を開くとのことだ。カフェも併設して、単にモノを買いに来るというだけではなく、時間を有意義に過ごせるといったことを提供できるのだ。

あわせて読みたい

「ヨドバシカメラ」の記事一覧へ

トピックス

ランキング

  1. 1

    チコちゃんに飽き?NHK編集が秀逸

    メディアゴン

  2. 2

    関口宏3選チクリ 自民議員が反論

    和田政宗

  3. 3

    日村の淫行疑惑に高まる擁護論

    女性自身

  4. 4

    キングオブコントV逸 痛恨のミス

    メディアゴン

  5. 5

    中居正広がTVで語った本音に感銘

    文春オンライン

  6. 6

    沖縄で選挙応援する小池氏に苦言

    おときた駿(東京都議会議員/北区選出)

  7. 7

    安倍首相の続投で国民が払うツケ

    MONEY VOICE

  8. 8

    人生後半を「福岡に住む」選択肢

    内藤忍

  9. 9

    よしのり氏が原理主義者に苦言

    小林よしのり

  10. 10

    大正製薬 特許切れで人員大削減

    MAG2 NEWS

ランキング一覧

ログイン

ログインするアカウントをお選びください。
以下のいずれかのアカウントでBLOGOSにログインすることができます。

コメントを書き込むには FacebookID、TwitterID のいずれかで認証を行う必要があります。

※livedoorIDでログインした場合、ご利用できるのはフォロー機能、マイページ機能、支持するボタンのみとなります。