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朝韓中が画策「米朝終戦宣言」(下)

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2018年6月12日に開催された米朝首脳会談 出典 The White House facebook

朴斗鎮(コリア国際研究所所長)

【まとめ】

・「終戦宣言」は準平和協定に同じ。韓米連合体制瓦解もたらす。

・「非核化前の終戦宣言」なら南北による「対トランプ欺瞞策」は成功。

・「非核化先行」の原則をトランプ大統領が守り通せるかが焦点。

【注:この記事には複数の写真が含まれています。サイトによっては全て表示されず、写真説明と出典のみ記されていることがあります。その場合はJapan In-depthのサイトhttps://japan-indepth.jp/?p=41946でお読み下さい。】

■ 「非核化交渉」に「米朝終戦宣言」を絡める南北首脳

韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は9月7日、インドネシア紙「コンパス」に掲載された書面インタビューで「韓半島の非核化と平和定着について、年末までに後戻りできないほど進めることが目標」と明らかにし、そのために年内の終戦宣言採択に向けた戦略推進を本格化する構えを見せた。

通常「終戦」が「戦争による征服」の方法で終わる場合は、「戦争の終結」と「平和の回復」は「戦勝国」が一方的に「終戦を宣言」する方法で行われる。この場合の代表的な事例としては、第二次世界大戦や太平洋戦争の終戦処理過程がある。

しかし、フランスのパリで、1968年5月13日から北ベトナムと米国の間で始まり、1969年1月25日からは南ベトナム政府と南ベトナム解放民族戦線が加わって、4者による会談となった「ベトナム戦争終結のための交渉」は、過去とは異なる新しい形態の「終戦」、すなわち「戦勝国」も「敗戦国」もない「終戦」をもたらした。

そしてそれは、1973年1月27日に「ベトナムでの戦争終結と平和回復のための協定」(Agreementon Ending the War and Restoring Peace in Vietnam)へとつながり、アメリカは南ベトナムから全軍隊を撤収した。戦争の早期終結による「ベトナム脱出」を急いだ米国が、過去の終戦方式を放棄して、共産主義陣営の主導した方式で戦争を終わらせたのである。

▲写真 1973年1月27日、協定調印の様子 出典:Knudsen, Robert L.

その結果、武力による南北ベトナムの統一がもたらされたが、43年が経過した今、朝鮮半島で「パリ和平交渉」の焼き直しともいえる「米朝終戦宣言」が持ち出されている。金正恩政権と文在寅政権はいま共同作業によって「米朝終戦宣言」→米朝平和協定→在韓米軍の撤退とのプロセスを「朝鮮半島非核化交渉」に絡めて進めているのである。

■ 終戦宣言の危険性

こうした視点から専門家は「米朝終戦宣言」がもたらす危険な結果を次のように指摘している。まず、終戦宣言は文在寅大統領の解釈のように単純な政治的宣言でなく、客観的には準平和協定である。平和協定の効果をもたらすという点だ。

ソウル大ロースクールのイ・グングァン教授は「(終戦宣言が)地球上最後の冷戦地域と呼ばれる韓半島(朝鮮半島)の戦争状態を終了させる政治的・外交的・軍事的意味を持つ」とし「戦争の終了、平和条約の締結など国際法上の重要な範ちゅう」と主張した(『韓半島終戦宣言と平和体制樹立の国際法的含意』)。

▲写真 イ・グングァン教授 出典:ソウル国立大学公式HP

ドイツ駐在韓国武官だったキム・ドンミョン氏は、平和協定が締結されるには韓半島(朝鮮半島)に戦争が再発する危険があってはならないと主張した。そのためには南北間の戦争の根源である核が、終戦宣言や平和協定の前に除去されなければいけないということだ。

ところが米情報当局を引用した海外の報道によると、北朝鮮は現在60個ほど核弾頭を保有し、さらに生産中だ。戦争の要因が除去されるどころか、むしろ大きくなっているという。したがって彼は、韓国政府は終戦宣言を急ぐ前に北朝鮮に非核化を先に促す必要があると主張する。

準平和協定の意味を持つ終戦宣言は、韓米連合体制の瓦解をもたらす。まず、在韓米軍の撤収と国連司令部の解体だ。

この2つは北朝鮮が1975年に国連総会で主張して以来、常に言及してきた。北朝鮮は終戦宣言と共に平和協定の議論が本格化すれば在韓米軍と国連司令部の問題をまた持ち出すというのが専門家らの予想だ。もちろん在韓米軍は韓米相互防衛条約に基づいた韓米同盟レベルで駐留していて、終戦宣言や平和協定とは関係がない。国連司令部の解体も米国の所管というのがガリ元国連事務総長の北朝鮮に対する公式答弁だった。

▲写真 在韓米軍の様子 出典:U.S Forces Korea

そうであっても問題は、終戦宣言をすれば在韓米軍と国連司令部の存続に影響が及ぶという点だ。さらに韓国政府があいまいな態度を見せて反米世論を動員すれば韓米同盟は打撃を受ける。

2つ目は、終戦宣言をすれば、韓米連合訓練が中断せざるえないことになる点だ。南北と米国が戦争終了を宣言すれば、北朝鮮の挑発に備えた連合訓練をする名分はなくなる。在韓米軍が韓国軍と訓練をしなければ駐留自体が難しくなる。訓練しない軍隊は存在理由がないからだ。

▲写真 米韓の軍人が合同演習で火を消す様子 出典 U.S Forces Korea

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