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就活指針撤廃の経団連会長 不人気YouTube動画も廃止していた

経団連の汚名を返上したい?(時事通信フォト)

 影響力の低下が囁かれて久しい経団連が、久々に注目を集めている。経団連の中西弘明会長(日立製作所会長)は9月3日の記者会見で、就職活動の時期を定めた指針について、

「個人的な意見だが、終身雇用や一括採用が時代の変化で見直される中、指針は廃止してもいいとの考えだ」

 とぶち上げたのだ。就活日程について「3月に会社説明会解禁」「6月に採用面接など選考解禁」などと定めた現行ルールを撤廃し、「自由競争」を導入しようという目論見だ。

「経団連の定めた自主規制ルールは近年、経団連の非会員である外資系やベンチャーが学生の青田買いを進めたことで有名無実化していた。優秀な学生を外資などに奪われる危機感から、中西会長は指針廃止を訴えたのでしょう」(経済評論家の山崎元氏)

 実は中西会長の“英断”はこれだけではない。経団連は発信力の強化を謳い文句に2015年にYouTubeの公式チャンネルを開設し、会長の定例会見を公開してきたが、これを就任直後に廃止したのだ。

「閲覧者が異常なほど少なく、1回平均で数十人、ほとんどが身内でしょう。中西会長はこんな再生数じゃ意味がないと打ち切りを決めたそうです」(全国紙経済部記者)

 日立社長時代に「選択と集中」で建て直しに成功した中西会長らしいやり方だが、こんな事情もある。

「重厚長大型産業の日立を率いる中西さんとしては、前任の会長だった榊原定征さんが東レ出身のこともあり、“軽団連”と言われるほど軽く見られるようになったと不満を持っていたよう。そこで、榊原さんがコロコロ変えていた就活解禁時期を撤廃し、彼が肝煎りで始めたYouTubeも止めた。榊原路線の否定こそ経団連復活の近道と考えているようだ」(日立関係者)

 経団連広報本部は、「動画配信の取りやめは組織としての判断。より効果のある広報のあり方を検討している」とコメントする。

 YouTubeの再生より経団連の再生を目指すということか。

※週刊ポスト2018年9月21・28日号

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