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白バイ隊はヒーローなのか、それとも「反則金徴収マシン」なのか?

どうしても昨日切られた「信号無視」が納得できず、その理由を確認に夕方町田警察署の交通課に。

夕方の警察署は結構人の出入りが多く、入口には警杖を持った若手の警察官が警戒にあたっていた。玄関正面に業者のトラックが止まっていて真正面のステップが塞がれていたので、脇の身障者用のスロープから署内に入ろうとしたところ、警杖を持って正面を向いていた警察官がわざわざ小生の方に顔を向け「どちらに御用ですか」と話しかけて来た。

多くの人達がいる中で自分だけ声を掛けられた瞬間、学生運動が地下に潜った1970年代に、頻繁に職務質問を受けた高校時代の記憶が蘇って来た。あれから40年数余年。未だに自分は警察官の関心を惹きつけるオーラを発しているのだろうか。20歳を境に真面目に転じ、既に十分に常識人になっているはずなのだが。

取り敢えず警杖を持った警察官に昨日違反切符を切られたが、何故「信号無視」になったのか理由が分からないので教えてもらいに来たと用件を伝えたところ、「プロフェッショナルから説明します」といって交通課の職員を呼び出してくれた。

表れたのは50代と思しきベテランの警察官U氏。U氏に昨日の出来事をなるべく詳しく説明した。

小生が「信号無視」を問われたのは、青山通りのT字路の交差点。反対車線側に入り口がある駐車場に入るために、信号のある左折する道があるT字路交差点で、Uターンをしようと思っていた。

信号が直進と左折OKの矢印表示であったため、交差点に入らずに右折のウインカーを出して信号が変わるのを待っていた。待っている間、Uターン禁止や右折禁止などの標識がないか確認したが、そうした標識は一切なかった。またその間、左後方の路肩に赤色灯を回した白バイが停車していることも十分に認識していた。

この交差点は左折のみのT字路なので、右折OKの矢印が出ることはない。そこで信号が黄色に変わるのを待って、対向車が来ないことを確認してUターンをして、反対側の駐車場にそのまま入ろうとした。その瞬間、左後方に待機していた白バイが近付いてきて、H巡査部長が「今の交差点をUターンしましたね。あの交差点はUターン禁止です。私はずっとこの車を見ていましたから。信号無視です」と告げられた。

標識がなかったことに加え、その一つ手前の交差点をその白バイと一緒にUターンしていたことも、その交差点がUターン禁止ではないと錯誤する要因になっていた。しかし、H巡査部長曰く「交差点の手前の黄色い看板にUターン禁止とかいてあります」といわれ、絶望的な気分に。

それでも癪に障ったので、「あなたはずっと私を見ていたといいましたよね。私は交差点で停車し、暫くの間右折のウインカーを出していました。つまり、あなたは、目の前でUターン禁止を犯す可能性の高いドライバーがいるのを確認していながら、違反行為をするのを放置したということですね。何故ここはUターン禁止だといってくれなかったのか。Uターン禁止だと知っていたらここでUターンなどしなかった」と文句を言ったところ、H巡査部長から信じられない言葉が返ってきた。

「私の仕事は『取締り』ですから」

この答えに愕然として「違反や事故を未然に防ぐことがあなたの仕事ではないんですか」と確認したところ、「それは一部です」という驚くべき回答だった。もしそれが事実なら白バイの仕事は「反則金徴収係」になってしまう。

その後「何故信号無視なのか。通常の右折矢印が出ない交差点と同じように信号が黄色に変わるまで待って、安全確認をしてUターンしたはずですよ」と主張したところ、「右折OKの矢印は出ましたか」という質問が。「T字路で右折する道がないんだから右折OKの矢印がでるわけないだろう」と反論し、暫く押し問答に。そしてH巡査部長が放ったのが「法律をもっと勉強してくださいとしか言いようがない」という台詞。

一応法律系の資格を持ち、法律を使った仕事もし、時には実務的なことを弁護士にレクチャーすることもある身としては、心外な台詞だったが、それを口にしても仕方がないのでグッと我慢。

結局約束の時間になったので、「弁護士を通して抗議をする」旨を伝えたところ巡査部長は「今この場で議論しよう」と言い出す始末。世の中のドライバーの多くは時間に追われており、路上で巡査部長と議論をする無駄な時間など持っているはずはない。自分的には絶対に信号無視などやっていないが、ともかくこの不毛な論争の場を早く切り上げる必要があったので、反則切符にサインすることにした。

差し出された切符に「内容的に異議がある旨を明記してもいいか」と尋ねたところ、「ダメだ。今切符に署名しないなら今から調書を取る」といわれ止む無くその場で違反切符にサイン。再度「弁護士を通して必ず抗議をするから」と念も押して。結果約束の時間に10分以上遅れることになってしまった。

こうした事情を聴いた町田警察署のU氏の判断は「残念ながら信号無視を取られてもしかたない事案だと思う」というものだった。

U氏がそのように判断する理由が分かる人がどれだけいるのだろうか。

U氏の指摘は「黄色信号は『気を付けて止まれ』なんです。ですから、黄色信号で交差点に進入した時点で『信号無視』と判断されても仕方ないんです」というものだった。

要するに、信号が黄色に変わるのを待っていたことが「信号無視」を取られる一つの要因だったということ。

U氏に確認はしなかったが、もし、最初から交差点内に進入して、信号が変わるのと同時にUターンをすれば「信号無視」をとられる可能性がなかったかもしれないと思うと、何とも馬鹿々々しい話。

町田署の事案でないために言葉を選ぶような話し方だったが、U氏も「法律を勉強しろという失礼な発言をするのではなく、もっと丁寧に説明するべきだった」こと、さらに右折のウインカーを出して信号待ちしている時点で注意する方法もあったことは認めてくれた。

U氏に丁寧に対応してくれたことへの感謝の意を伝えると同時に、「若い警察官達には、目の前で違反行為を犯しそうなドライバーがいたら、事前に声をかけるように指導して欲しい」ということと、「出来れば交差点にUターン禁止の標識を設置して欲しい」という要望を伝え、さらに「こうした警察官として相応しくない発言をする巡査部長がいることを、警察組織に広く認識してもらえるように行動するつもりです」ということを伝えて町田警察署を後にした。

U氏が丁寧に説明をしてくれたことで、納得は出来ないものの「信号無視」を問われた根拠は理解できた。あとは、不遜な警察官の存在を警察組織にどうやって広めていくかの問題。誰にどのように伝えていくか、思案のしどころ。

今月21日から秋の交通安全運動が行われるが、その目的として掲げられているのは「事故防止」であり、当然のごとく「違反を黙認して反則金を徴収する」ことではない。こうした交通安全運動の目的と、今回のH巡査部長の言動との整合性は問い正したいところ。もし組織として違反行為が行われるのを知りながら交通安全運動の目的として掲げている「防止」を怠り、反則金徴収できる「取締り」を優先したとしたら由々しきこと。

警察権力の行使は控えめでなければならない。多くのドライバーが時間に迫られる中で不本意な違反に問われるようなことはなくしていかなければならないと強く思う。

よりによって今晩、日本テレビで「緊急出動!凶悪逃走車を追え…警察特捜2018【鷹の眼持つスゴ腕隊員vs薬物犯】」という、警察の良い面だけにスポットライトをあてると思われる番組が放送される。

番組の中では「▽愛媛美人白バイ隊員vs逆ギレ女…呆れた言い訳」というパートもあり、白バイ隊も悪質ドライバーを取り締まるヒーローとして登場してくるようだ。

残念ながら、こうした白バイ隊をヒーロー扱いする番組に「私の仕事は違反や事故を未然に防ぐことではなく『取締り』ですから」と言い放ち、せっせと「反則金徴収」に励む悪徳白バイ隊員が登場することはない。

しかし、事実を公平、公正に伝えるのであれば「私の仕事は違反や事故を未然に防ぐことではなく『取締り』ですから」と豪語する「第三方面交通機動隊」に所属するH巡査部長のような隊員も登場させてほしいし、白バイ隊の普段の行動に対する市民からの声も集めるような番組構成にして貰いたい。

裏でどんな取締りをしても、どんな高圧的な態度で暴言を吐いても、常にテレビでヒーロー扱いされてしまうことが、一部の白バイ隊員の暴走を助長していることに気付いてほしいものだ。白バイ隊に関しては、多くのドライバーが「反則金徴収部隊」だと思っている現実にもっと迫ってほしい。

ヒーローよりも悪代官の方が多い現実を放置してはいけない。

<拡散希望>
※小生は先ほど日本テレビが設けている「ご意見・ご感想」に今回小生が経験したこととそれに伴う意見、要望を投稿しました。もし同じような経験や意見をお持ちの方がいらっしゃいましたら是非同じように投稿して頂けたらと思います。
日本テレビの「ご意見・ご感想」の投稿はこちらからです。
https://www.ntv.co.jp/staff/goiken/form.html

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