(「
週刊メルマガクリルタイ」Vol.108(2012年2月13日配信分)の原稿を再掲)
ここしばらくネット界隈の話題をさらっているサイトが「アメリカからやってきた全く新しい概念」ことfacebookであることは論を待たないでしょう。ところがこのfacebook、実名登録が前提である程度リアルの延長線上にあるSNSのため、そこでは悲喜こもごもが存在します。今回はそうした悲喜こもごもを紹介する事で、現代社会に対する警鐘としたいと思います。
1:会社の同僚から友達リクエスト
SNSサイトにおけるウザい状況の基本中の基本であり、その後の全ての悲劇の元となる出来事です。ですが、この悲しみから我々は皆、のがれることは出来ないでしょう。なぜなら、それを断れば余計にややこしい「なぜ君のリクエストを拒否したのか」を説明しなければならない事態になるに決まっているから。それゆえ、我々は今日も大して好きでもないコミュニケーションしたくもない会社の同僚からの友達リクエストを承認することになります。
2:エア仕事論、エア恋愛論
仕事論や恋愛論。これらは安居酒屋の酒の肴として鉄板の話題です。ですが、世の中には仕事場や安居酒屋でのトークだけに飽き足らず、ネットの世界でまでも自分の仕事論や恋愛論を語らなければ気が済まない人々がいます。顧客に対して自分の営業姿勢どうとか、SLAがどうとか、元彼がどうしたとか、どうでもいいよ!ネットでまでそんな話すんな!と叫びたくなる衝動にかられます。しかも、決まってそれらの理論は総じて「どうでもいい」の局地のような内容。しかも、リアルでの彼らの姿を知ってるだけに余計にたちが悪い。いつも昼休みソリティアやってるお前が何仕事論語ってるんだよ、お前は恋愛論語る前に自分の恵那司みたいな顔をみたことがあるのか、「エア仕事論はもう飽きた!(声:たてかべ和也)」と叫ぶのは家の中だけにしてください。彼らにだってそうしないとやっていけない事情があるのですから…。
3:「いいね!」をつけないと気が済まない
「「いいね!」ボタンってウザくね?」。facebookの草創期から言われ続けている事です。でも、我々は友人(じゃなくても)タイムラインが更新されるたびにボタンをくりっくしなければなりません。なぜならそれが彼の「ご高説」を「読んだ」という証拠になるから。そして、「いいね!」の数だけ彼らが承認された、という事になるのだから。休日に仕事何時間しようが、カフェで英語勉強しようがそんなの知った事じゃねーよ!と叫びたくなる気持ちはぐっとこらえてボタンを押しましょう。でないと、翌日さらにウザいfacebook論を聞かされる事になります。
4:飲もうよ!
大して仲も良くない元同僚からの「元気か?」メッセージ。このメールに返信しようものなら、次に来るメールは「今度飲もうよ」になると相場が決まっています。実際は飲みたくないけど断われないというジレンマに襲われますが、このメールが比較的気楽なのは「今度」が来る時はありえない事がわかりきっている事。実際に連絡しようものなら「仕事」だ「親の事情」だなんだと言って飲み会が開かれる事はありません。でも、そこで怒ってはいけません。facebookのコミュニケーションとは、リアルと同じなのですから。
5:友達の友達が
あなたはfacebook上の友達の友達を見に行った事はありますか?友達の友達にも色々とびっくりするような出会いがあって楽しいものです。ですが、中にはそっとブラウザを閉じてしまいたくなるような出会いもあります。差別だなんだと散々悪口を喚き散らして会社を辞めていった弊社派遣社員。その彼女がしれっと会社の他の部署に戻ってきているらしい事を知った時には飲んでいた牛乳を噴きそうになりました。しかもそれで会社の人達とfacebook上でキャッキャッウフフしているのを見た時は笑いを通り越して、この世に正義はないのかと嘆息せざるをえませんでした。
そもそも、ネットが「ナウでヤングな」人たちの遊び場だった時代はすでに過ぎ去りました。そうした時代においてはどんな先進的なサイトであれ、こうしたリアルと接続するような悲喜劇がなくなることはけしてないでしょう。
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