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訪日客用WiFi:いつまでこんな補助金ゴロを続けるのだろう

茨城県が以下のような訪日客向けWiFi整備事業を始めるとのことで、タメ息しか出ません。


茨城県、Wi-Fi整備促進 NTT東と協定 訪日客の利便性向上
https://ibarakinews.jp/news/newsdetail.php?f_jun=15354579270985

増えるインバウンド(訪日外国人客)などの利便性を向上しようと、茨城県は28日、無料の公衆無線LAN「Wi-Fi(ワイファイ)」の整備に乗り出した。水戸市の県庁2階と11階、県立図書館の3カ所に設置していた無料Wi-Fiスポットを同日から「IBARAKI FREE Wi-Fi」と名付け、公共施設や民間施設に導入を働き掛ける


この人達、海外旅行とかしたことあるんでしょうか。海外を旅するにあたって、勿論、飛行場やバスターミナルなど旅行の拠点となるような公共施設に無料WiFiが敷設されていれば便利です。

ただ、旅行客、特に言語の通じない外国人旅行客としてネットのアクセスが欲しいのは、寧ろ移動中なんですよ。街歩きをし、目的の場所に行くのにgoogle Mapのナビが欲しい。勝手知らぬ街でご飯を食べるのに、近隣のオイシイ店を探したい。タクシー拾ったは良いけど、変な所に連れて行かれるのが不安なので、地図で逐次現在地を確かめたい。海外旅行中で「本当に」ネットアクセスがあると便利、もしくはないと困るというシチュエーションはこういう時じゃないですか。

じゃぁ、こういうシチュエーションの時に、今、行政が補助金出して必死に進めている訪日客用WiFiが使えるかっていうと、ほぼ使えないんですよ。WiFiが届く範囲なんて、たかだか100メートル足らずで、移動しながらの利用なんてほぼ無理なんですから。目的の場所にたどり着く為にgoogle Mapのナビが欲しいのに、いちいちWiFiが飛んでる場所を探して街中を彷徨うんですか?本末転倒じゃないですか。

私、仕事柄海外出張も多いですけど、WiFiなんてホテルで朝晩にメール等を確認する時と、空港での長い待ち時間中にノートPCを開く時くらいしか使いません。それ以外で何を使うかというと、1週間程度の短期契約できる旅行用SIM。海外で現地に降り立ってまずする事は旅行用SIMを買って、自分のスマホに設定することです。(その為に、私は昔からSIMフリーの端末しか持ちません)

そもそも日本の訪日外客向けの通信手段が異常にWiFiに偏重してきたのは、携帯端末にSIMロックをかけ、端末とSIMを合わせ売りするという日本の独特商習慣によるもの。諸外国では携帯端末とSIMは別契約であることが一般的ですから、その辺のお店でSIMだけ買って、入れ替えるなんてのは普通のことなんですよ。日本でも2016年の電気通信法の改正でSIMだけを販売するMVNO業者が現れて、2000円前後で1週間利用可能な旅行用SIMも普通にあります。長い海外旅行の中で2000円の出費なんてのは大した金額ではないわけで、無料WiFiで補助金をバラ撒かずとも訪日外客は普通に自己解決しますよ。

一方で固定WiFiは「有れば便利」というものではありますが、訪日外客を積極的に集めたいホテルや飲食店などはこれまた補助金なんか入れずとも、顧客獲得競争の手段として自己のコストで導入しています。正直申し上げて、いつまでもWiFiに偏重し、補助金ばら撒いてる今の観光施策は特定のWiFi敷設事業者に対する間接的な補助、すなわち補助金ゴロの片棒を担いでいるようにしか見えないのが非常に残念。いつまでこんな事を続けるんでしょうか。<

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