「沖縄問題の行くえ」
沖縄県宜野湾市長選挙で、自公の佐喜真淳氏が当選した。
防衛局長の「講話」が選挙行動ではないかと大問題になった後で、どうなるのかと注目を集めていただけに、少しはほっとした思いはする。
しかし、手ばなしで喜ぶのはまだ早い。
彼は市議時代、自民党政府が進めてきた県内移設に理解を示してきた。
だがこの選挙では、明確に「県外移設」を主張しているのだ。
この主張は仲井真知事も同じで、2010年の知事選挙では、「県民の心を一つにして県外移設を実現していく」と訴えている。彼も前には名護市辺野古に理解を持っていた人である。
気持ちの中では、いまも理解はしていると思われるのだが、よほどのことが無い限り、振り上げたこぶしを下ろすことは容易ではない。
いわば、二人とも県民の反対を承知の上で、かつては政府案に協力してくれていたのだが、民主党政権になって、勝手に梯子を無責任にも外されてしまったのだ。
「最悪でも県外」と、時の総理大臣が公式に述べれば、みんなその方がいいのだから流れは一気に「県外移転」の大合唱となるのは当然の事、全ては鳩山由紀夫元総理大臣が元凶なのだ。
今頃、アメリカの抑止力が分かったなど弁解しても許されない。世が世なら切腹ものなのである。
軽々しい大臣の発言が国を滅ぼす、改めて、その怖さを我々は噛みしめなければならないと思う。
今、中国の海洋進出は極めて激しいものがあり、沿岸諸国はみんなその危機感を持っている。持っていないのは日本だけと言っても過言ではない。
中国の狙いは、日本列島から、サイパン、グアムをつなぎ南シナ海を含む西太平洋海域を自由に活動できる体制をつくろうとしていることだ。
中国がこうした考えで外洋に出る場合、厭でも沖縄は真正面に位置している。今、南西諸島の海域を中国海軍の艦船は自由に通行しているが、こんな危ない状況になっているのが現実なのである。
日本全体の安全保障を考えても、いや沖縄自体の安全を考えても、沖縄の基地を中心にした、アメリカの抑止力に頼らなければならないことは確かなのである。
アメリカは、中国の動きに対して、海域全体に新たな態勢を整えようとしている。グアムを中核にしてオーストラリアやフィリピンに軍を配置する戦略である。
ところが日本は両国で合意した約束を一向に果たそうとせず、普天間問題はそのまま動かない。
アメリカ議会も、こうした状況から移転のための予算を拒否している。予算を通すためにも海兵隊の移転と普天間移設のパッケージを切り離し、早く再編を進めなければと判断したに違いない。
日本には自主防衛の能力も意欲も無い。
アメリカに日本を守ってもらうということは、言い換えれば、アメリカの若い人たちの命を糧にするということなのだが、そんなことを考える人は少ない。平和ボケと言う人がいるが、まさにそうだと思う。
このままなら普天間飛行場は取り残されるに決まっている。
8年もかけてあらゆる角度から検討した答えが辺野古であった。どう考えても他に移転先は無い。
知事や市長を動かすためにも大事なことは、政府が誠実に、果敢に、全責任を持って対応することだ。野田総理自ら交渉の場に立つべきなのだ。
はっきり言って、あんな防衛大臣では絶対無理だ。すぐ変えなければ、沖縄県民の拒絶反応は消えない。
ああ・・、駄目な世の中になったものだな・・・。
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