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退職金4500万 佐川宣寿・前国税庁長官が「立入禁止」の世田谷ライフ - 「週刊文春」編集部

 東京・世田谷区の閑静な住宅街に佇む一軒家。その門扉の前には、周囲の雰囲気にそぐわない看板とコーンが立てられている。

「もっと強気で行け」安倍首相は佐川氏にメモを渡していた

〈私有地 立入禁止〉

 ここは、佐川宣寿前国税庁長官(60)の自宅だ。

◆ ◆ ◆

改ざんを主導した佐川宣寿・前国税庁長官 ©共同通信社

 森友学園への国有地売却問題。佐川氏は当時、理財局長として国会で虚偽答弁を繰り返してきた。その答弁ぶりは安倍晋三首相から「冴えてる」と評価され、国税庁長官に栄転。ところが文書改ざん問題が明るみに出て、3月9日に辞任に追い込まれたのだった。

「佐川氏は特捜部の調べに対し『役所を守る気持ちがあった。簡潔な答弁で難局を乗り切りたかった』などと供述していました」(社会部デスク)

 結局、不起訴に終わった佐川氏。同時期に発表された財務省の調査結果では佐川氏が改ざんを主導したと認定し、停職3カ月相当の処分を下した。財務省によれば、退職金は4487万円に上り、すでに支払い済みだという。

「嫁からは息子に退職金は出たが、僅かばかりだったと聞いている。それが(佐川氏の退職金は)遊んどっても大丈夫な金額じゃないですか。そんな退職金、出さんでもええと思う……」

 こう涙を浮かべながら振り返るのは、今年3月7日に自殺した近畿財務局上席国有財産管理官・A氏(享年55)の実父だ。

「息子が私宛に書いた遺書には、東京(財務省)の指示で仕事(改ざん)をしたという趣旨のことが書いてありました。上の圧力に負けてしまった。でも、まさか命を絶つとは……。こうなってからも、財務省や佐川さんからは謝罪の言葉も何もありません」(同前)

 捜査関係者が明かす。

「A氏は手書きの遺書だけでなく、パソコンに日記のようなものも残していました。麻生太郎財務相や佐川氏への恨みは朱色の文字で綴られ、アンダーラインも引かれていたそうです」

 その佐川氏は今、何をしているのか。

「退官後、佐川氏の話は全く聞こえてこない。不起訴になったものの、検察審査会による強制起訴の可能性もあり、目立たないようにしているようです。福田淳一前財務次官も『佐川のこれからの人生がかかっているからな。ただ、奥さんがまいっているようだ』と心情を慮(おもんぱか)っていましたが、歴代長官のような“優雅な天下りライフ”は難しいでしょう」(財務省担当記者)

 小誌記者は佐川氏の自宅を訪ねた。すると、冒頭の〈立入禁止〉看板に出くわしたのだった。

「週刊文春」3月1日号で報じたように、佐川氏の自宅はもともと競売物件。土地建物合わせて1億円に迫るとも言われる豪邸だ。ただ、登記簿によれば、退職金は支払われたものの、まだローンは残っていると見られる。

 その自宅は昼間から雨戸やカーテンが締め切りにされたまま。インターホンを鳴らしても応答はなく、愛犬チワワの鳴き声だけが酷暑の夜に響くのだった。

 役所を守り、首相を守ってきた“マル佐の男”。野党は偽証罪での告発を求めていたが、与党は8月3日、賛同できないと拒否した。国民の前で真相を明らかにする日は来ないのか。

(「週刊文春」編集部)

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