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「若手議員による国会改革提案」―新聞・テレビは正面から議論を―

私はかねて森友・加計問題の質疑が続く国会の現状を憂慮してきた。森友・加計問題を軽視するわけではない。国際情勢が激しく揺れ動き、少子高齢化に伴う内政問題が深刻化する中、立法府としての国会が国民の負託に応えるためにも山積する喫緊の課題に幅広く取り組む姿を期待してのことだ。

そんな中、小泉進次郎自民党筆頭副幹事長ら同党の若手議員でつくる「2020年以降の経済社会構想会議」が6月27日、国会改革に向けた提言を二階俊博幹事長に提出、さらに翌日、小泉氏ら超党派の国会議員約100人が国会改革を議論する勉強会「平成のうちに衆院改革実現会議」の設立総会を国会内で開いた。

提言には、国会の機能を「党首討論など国家ビジョンを語る場」、「法案や政策審議を行う委員会」、「スキャンダルが発生した場合の特別委員会」に大別し、▽党首討論を夜間に開催し活性化を図る▽内閣の説明責任を強化するとともに本会議や予算委員会などで年間100日にも及ぶ首相や主要閣僚の国会出席を合理化するーなどの改革案が盛り込まれている。

勉強会には自民のほか国民民主、日本維新の会、立憲民主などの中堅若手議員も参加したほか、将来のリーダー候補として人気が高い小泉氏が主導したことから、大手メディアは改革案の内容より「政界再編の布石?」など政局に重点を置いた報道をした。改革案の内容に正面から踏み込んだ記事はむしろWebに目立ち、筆者には大手メディアの報道に不満が残った。

独断になるが、国会をめぐる各紙の論調は、森友・加計問題への取り組みに温度差があったものの、予算など重要課題について政府と与野党の実りある議論を求める点では一致していたと思う。ならば政局よりも、まずは改革提言の中身について、もっと大胆に紙面を割くのが本来の姿ではないか。

国会に対する国民の冷めた目線の先には、重要な外交、内政問題に対する国会の熱い論戦を期待しながら、一向に改善されない現状に対する失望と不満がある。そうした「輿論」を政治や国会に反映させることこそ、言論機関としての新聞の使命のはずだ。社説などでそれなりに論じられているが、国民の期待に応えているとは言えない。

提言はそれなりによくできた内容と思う。もちろんや問題点やさらに有効な改善策もあろう。そうした点について新聞が活発な議論を提供し国会改革に向けた流れをつくってほしく思う。若者の活字離れが言われるが、若者はスマートフォンなど日々、活字を使って情報交換をしており、新聞離れであっても活字離れではない。

言葉を変えれば、新聞も商品である以上、品質が悪ければ消費者は買わない。関係者の多くはWebメディアが大幅な新聞の部数減を引き起こしていると言うが、それは錯覚に過ぎない。時代の流れに対応した紙面づくりができない紙面の低調さにこそ一番の原因があるのだ。

既存メディアの猛省を期待して、今や世代を越えた喫緊のテーマである国会改革に活発な紙面展開をされるよう、あらためて期待する。

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