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【読書感想】ダントツ企業 「超高収益」を生む、7つの物語

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 当初は、うまくいかないのではないかと危惧されていたセブン銀行なのですが、わずか2年半で黒字化され、人々のライフスタイルにも大きな影響を与えています。

 ちなみに、銀行に導入されている一般的なATMの機械は800万円から1000万円くらいするそうなのですが、セブン銀行のATMは、機能を絞って約200万円にまで価格を下げているそうです。

 また、各店舗の売り上げの紙幣を設置しているセブン銀行のATMから行えるようにして、オーナーの負担を軽減するのと同時に、そのお金が入金されることによって、ATMに紙幣を補充する回数を減らすことにも成功しているのです。

 このビジネスモデルであれば、融資先の調査をする必要もないし、貸し倒れのリスクも避けられます。顧客は便利だし、金融機関も自前でATMを増設するコストをかけなくてすむ。
 本当に、うまく考えたものだなあ、と感心してしまいます。

 そうか、コンビニに行って、お金だけ下ろして出るのもなんか悪いなあ、って思って買い物をすることが多かったけれど、あのATMを利用するだけでも、店にはメリットがあるのだなあ。

 アイリスオーヤマの家電製品、そういえば、最近よく見かけるけど、どんなメーカーなんだろう?と疑問に感じてはいたのです。

 家電なんて、そう簡単に参入できるジャンルではなさそうだし。
 この本を読んで、アイリスオーヤマが、景気低迷のためにリストラされた大手電機メーカーの技術者たちを集めて、必要な機能だけに特化し、コストダウンをした製品を開発することによって伸びてきた会社だということを知りました。

 アイリスオーヤマは「いかなる時代環境に於いても利益の出せる仕組みを確立すること」を企業理念の最初に掲げているそうです。

 大山社長が10%の利益にこだわる姿勢は、インタビューの発言にしばしば登場する。

大山社長「結局、お客様目線、お客様がいくらで買っていただけるか、これ値ごろ価格と言うのですけれど、これなんです。お客さんは原価を知らないんですよ。開発者は原価を知っているんです。ここにおおきな溝があるんですね。ですから、持って帰って奥さんに聞くと、お父さん、これ安いとか高いとか、奥さんはすぐに言うんです。原価は知らないけれど、高い安いってすぐに言うんです。ですから、一番大事なことは、お客様の値ごろ価格をまず設定して、そこから当社の場合、10%利益を我々の努力で引き出すことです。これを引き算の経営というのですけれどもね……」

「本当に良い製品でも10%の利益が確保できなければ止めます。でも本当に良い製品であれば10%の利益は確保できるはずなんです。価値を決めるのはメーカーでもなければ流通でもない。お客様が決めるんですね。そんなに良い製品であれば認めていただける価格で買っていただけるはずなんだというような商品開発をしています」

 では、価格競争を仕掛けられた場合、アイリスオーヤマはどうするのであろうか。

「当社の場合、ほとんどが市場創造をしてあとから追いかけられてくるのでね。我々より1割安く持って来られるわけですね。私は追いかけてきたものを叩くよりも、次に新しい市場を開拓していくというんですかね。もちろん、高いよりも安いほうがいいんですよ。でも値ごろ価格よりも安くしたからといって、お客様が1つ買うものを2つ買っていただけないんですね。それよりも新しい畑・新しい種を植えた方がいいんではないかと、こう思うのです」

 本当に必要とされるものを「値ごろ」な価格で、自社の利益も最低限確保しながら売ること。
 ある意味、当たり前のことをやっているだけなのですが、これを徹底して続けるというのは、ものすごく難しいことだと思うのです。 

 長野県の「中央タクシー」の事例を読んでいると、効率化やコストダウンも大事だけれど、そういう時代だからこそ、本当に心のこもったサービスに対するニーズも大きくなっているような気がするのです。

 「そんなことまでやらされるのは、働いている人間にとっては負担になるだけ」と考えてしまいがちですが、顧客に対して丁寧、・親切な対応をすることによって、顧客から感謝され、それが仕事のモチベーションになるというのも、やっぱりあると思うのです。

 この中央タクシーにしても、現在は「素晴らしいタクシー会社」として多くのメディアでとりあげられていますが、最初の頃は、社長の方針をドライバーたちがなかなか理解してくれなかったそうです。
 それでも、地道な成功体験を積み重ねることによって、ドライバーたちも仕事に誇りを持てるようになってきました。

 この本を読んでいると、ひとりの力だけで組織が変わるわけではないけれど、変革することができた組織には、あきらめずにやり遂げたリーダーがいることもわかります。

 AIが多くの仕事を担っていくであろうと言われていますが、まだまだ「人」の要素は大きいみたいです。
 結局、サービスを受けるのは人間なのだし。

fujipon.hatenadiary.com

アイリスオーヤマ 一目瞭然の経営術


日本でいちばん大切にしたい会社


異業種に学ぶビジネスモデル

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