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見過ごせない!ロシアW杯の“直前まで盛り上がらなかった現象” - 吉崎エイジーニョ (ライター)

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自分の好きな記事しか読まないネットでは
基本的な情報が入りにくい

 読者には速報性のメリットがあり、手軽に読める。書き手には短く分かりやすい原稿が求められる。

 ただし、こんな”問題点”がある。

 自分の好きな記事しか読まない。

 紙面と違ってスペースの違いがない。だから何が重要で重要ではないかが掴めない。

 ここで改めて言わずとも、度々指摘されていたポイントだ。重要なのは、これが社会現象として実際に現れている点だ。

 大会の全体像が掴めない。だから静かだった。

 日本代表のニュースならいくらでも読む。 監督が変わるらしい。しかも2カ月前に? そんなことありうるのか。西野朗監督就任後もW杯に出ないガーナ代表に負けた。読んで、掘り下げていく。どんどん暗い気持ちになる。

 しかし、本来はそれ以外にも大会への興味はあるはずなのだ。復活を期するブラジルの様子はどうだ? メッシやクリスチャーノ・ロナウドは大会で活躍できるのか? グループリーグの好カードは何?

 この情報がなかなか得にくいのではないか。これまで雑誌で読んでいたような「グループリーグの組分け」「大会全体のスケジュール」といった基本的な情報が、インターネットだけでは入りにくい。

 これまでなら半年前くらいから繰り返し、雑誌でページが割かれてきたから目にしたはずなのだ。筆者もロシアに発つ直前、よく行くフットサルチームで大会の話をしたが、ほとんどがグループリーグの組分けを正確に知らなかった。パナマ、アイスランドといった国が初出場だ、といった点はもちろんのことだ。

 大会が始まって、ようやく地上波が大会を報じ始めると、ポツポツと状況がわかり始める。そして試合がいざ試合が行われるという段になり、ようやく「何が起きるか」が理解されていく。そういう構図だったと見る。

2019年にはラグビーW杯、2020年には東京五輪が控えている(撮影:筆者、渋谷にて)

ラグビーW杯、東京五輪はどうなる?

 今年2月の平昌五輪でも同様だった。出発前は平昌五輪に行く、というと「平壌に行くんですか?」とすら聞かれたが、大会中盤に日本に戻ると、皆がスピードスケートの話題で盛り上がっていた。

 もっと言うと、韓国でも同じ現象が起きていいた。平昌五輪が始まる前は「史上最低の盛り上がり」「危機的」とすら言われたが、いざ始まると「さすがオリンピックの盛り上がり」という評価になった。今回のワールドカップも然り。大会前は不人気から代表の国内合宿を2日間ほど「オープン・デイ」とし、ファンが自由にサインをもらえるイベントまで施した。しかし、大会が始まると初戦スウェーデン戦のパブリックビューイングはソウル市庁一帯に1万4000人が集まった。

 スポーツのメガイベントが”直前に盛り上がる”現象、今後も続くだろう。インターネットでの情報収集がメインであり続ける以上。

 次の機会は、2019年秋に日本で開催されるラグビーW杯だ。現時点ではほぼ話題になっていないだろうが、きっと直前でグッとくる。

 さらにホスト国、という点は「直前の盛り上がり」に追い風となる。外国のファンがやってくるはずだからだ。ラグビーに全く興味がない人も「何かが起きる」ということに気づく。盛り上がらない、と言われ続けけてきた平昌五輪も、外国人応援団の到来でようやく雰囲気ができあがっていった。

 ただし、東京五輪は別物になると筆者は見ている。ラグビーW杯での熱狂(多くは外国人ファンの来日、それにともなう交流の経験)を知った状態で東京五輪が来る。2019年秋以降は、”スポーツが相当キテる“。そういう熱狂の下で東京五輪を迎えるのではないか。そんな読みがある。

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