ダボス会議のセッションでもとりあげられた対イラン制裁問題。
これまで、国内での圧制や人権問題、大量破壊兵器開発などの問題を抱えた国に対して、アメリカを中心に制裁を始めとして強い圧力をかけるということが、この10数年行われてきています。あるものはその後軍事行動につながり体制転換にもつながりました。
しかし、様々な国への様々な行動を分析してみれば、アメリカの「本気度」に濃淡があるのも事実です。ほぼ核兵器の保有をしている(しかも宣言している)北朝鮮と、大量破壊兵器については発見できなかったイラク、明確ではないイランそれぞれへの対応を見てもそれは明らかです。
そして、わが国の国益を考えたとき、そして長期的な地域の安定を考えたとき、上記の問題を抱える北朝鮮や中国に対してどのような政策をわが国として採っていくべきなのか、そしてそのために同盟国であるアメリカ、あるいは台湾韓国などとどのような連携が必要なのか、基本のラインをクリアにしておく必要があります。
中国や北朝鮮で平和裏に民主主義政権が誕生し、大量破壊兵器を放棄するといった事態が起こる確率が低いとすれば、崩壊した際の周辺国へのダメージを最小限にすることができるシナリオをきちんと詰めておくことが非常に重要です。
かつて対北朝鮮制裁の一環で、大量破壊兵器に関する臨検が行われた際、北朝鮮に入るものに対しての臨検を考えていたのは日本だけで、他の当事国は北朝鮮から第三者への輸出に対する臨検しか考えていなかった、という過去の事実もあります。つまりは、イラクやイランと異なり、北朝鮮については第三者への流出さえしなければ核の保有やむなしという考えがアメリカにもあったということです。そしてこのことがさらに状況を悪くしてしまった。
こうしたことからも、わが国として最も重要な国益にかかわる部分において、同盟国のアメリカとすら十分なコミュニケーションをとれていないことは明らかです。自民党政権時代ですら十分にはできていなかったことが、政権交代以降さらにコミュニケーションがとれていないという現実もあります。
今後不安定化する可能性もある北朝鮮や中国の状況を考えれば、さらにわが国として単独で対処することが出来ない現実を考えれば、日本としての対処方針を明確にし同盟関係を含めた安全保障体制を今から堅固にしておくことが急務です。
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