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映画『ロボジー』感想

2012年01月28日 09:00

fujipon

参考リンク:映画『ロボジー』公式サイト

説: 『ウォーターボーイズ』『ハッピーフライト』などで人気の矢口史靖監督がメガホンを取った、頑固なじいさんとロボットをテーマにした爆笑コメディー。弱小家電メーカーの3人組が新型ロボットの開発に失敗し、その場しのぎで中に老人を入れてロボット博に出場したことから巻き起こる騒動を描く。一躍人気者になってしまうロボットの中の老人を、ミッキー・カーチスが新人俳優・五十嵐信次郎として好演。共演には『蛇にピアス』の吉高由里子、『鴨川ホルモー』の濱田岳ら多彩な顔ぶれがそろう。

あらすじ: 弱小家電メーカー、木村電器に勤務する小林、太田、長井の3人は間近に迫るロボット博での企業広告を目的に、二足歩行のロボット開発に奔走していた。しかし、発表直前の1週間前にロボットが大破してしまう。慌てた3人はとっさの判断で、一人暮らしの頑固老人・鈴木(五十嵐信次郎)をロボットの中に入れて出場したところ、鈴木の奇妙な動きが絶賛され……。

2012年3本目の劇場鑑賞作品。

木曜日のレイトショーだったのですが、シネコンのいちばん大きなスクリーンに、お客さんは10人程度。


あの『ウォーターボーイズ』『スウィングガールズ』『ハッピーフライト』の矢口史靖監督ということで期待しながら見始めたのですが、半ばくらいで、「ああ、そういえば矢口監督って、もともと『超大作』をつくる人じゃなかったものなあ」と思い出しました。

うーん、「老人がロボットの中に入って、精巧につくられたロボットのふりをする」っていう設定そのものが、僕にはちょっとすんなりとは受け入れがたかった……

研究熱心な矢口監督のことですから、現在のロボット工学とか、実際のロボットについても、かなり調べているはずです。

でも、いくらなんでも、あの「ニュー潮風」をみんなが「本物」だと信じてしまうという設定には無理があるんだよなあ。

劇中では、「まさかそんなバカバカしいことを、実際にやるやつはいないだろう」というみんなの「思い込み」が盲点になっているというような「説明」がなされており、たしかにそういう面もなくはないのだろうけど。

それに、いくらフィクションとはいえ、「真面目にロボットを作っている人たちへの冒涜」ではありますよね。

観ながら、「フィクションだからいい」とはあんまり素直に思えず、観客と真面目にロボットをつくっている人たちと老人を弄って笑わせようとしていると感じてしまって。

「高齢者もこんなに元気なんだぞ!」というメッセージといて受けいれられる人もいるのだろうけれども。


そもそも、「ニュー潮風」って、いまの世界のロボットのレベルからすると、あまりにも高機能すぎるし、あんなの、登場した翌日にネットで「検証」されてしまいそう。

ミッキー・カーチスさんが新人俳優・五十嵐信次郎として熱演されてはいるのですが、観ていて「ほほえましい元気なおじいさん」というよりは、「なんだこのワガママジジイは……」という不快感のほうが先に立ってしまうのです。

吉高由里子さんが演じていた葉子も、「ロボット好きで賢いヘンな人」でしかなかったし。


シナリオはそれなりに練られているし、「人を傷つけることによって、感動を引きずり出そうとしない映画」です。

それはすごく評価されるべきところだと思います。

でも、その一方で、映画館で1800円(レイトショーなら1200円)出して観る映画としては、あまりにも「華がない」。

出演者も地味、ストーリーも地味、映像も地味……

予告編を観て、「ああ、こんな感じの映画なんだろうな」とあなたが想像したとおりの作品です、たぶん。

言いようによっては、「予告編がよくできている」のかな。

テレビとかDVDで観たら、「ちょっと得した気分」になれる作品なんでしょうけど、矢口監督への「期待感」が高まってしまっている昨今だけに、やや「期待はずれ」でした。

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