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2025年大阪万博誘致を 英ロイヤルファミリーを見習って大阪をテーマパーク化すべき

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エリザベス女王の92歳誕生日パレード

[ロンドン、大阪発]英王位継承順位5位のルイ王子誕生と同6位ヘンリー王子と元米人気女優メーガン妃の結婚に沸く英国で6月9日、エリザベス女王の92歳の誕生日を祝う軍旗敬礼分列式が行われた。

バッキンガム宮殿のバルコニーに勢ぞろいした英王族(筆者撮影)

97歳になったフィリップ殿下は高齢のため公務から引退したものの、バッキンガム宮殿のバルコニーに勢ぞろいしたロイヤルファミリーはますます輝きを増している。

バッキンガム宮殿から大通りザ・マル、軍旗敬礼分列式の行われるホース・ガーズ・パレードにかけての沿道は数万人の市民や観光客で埋められた。

筆者も朝からバッキンガム宮殿前に陣取り、エリザベス女王や、4月23日にルイ王子を出産したばかりのキャサリン妃、ヘンリー王子とメーガン妃の馬車パレードを待った。

すぐそばでドイツ人若者男女のグループが「ドイツにはどうして王室がないのかな」「イタリアの王政は第二次大戦の敗戦で廃止されたのよ」と歓談し、「ハッピーバースデー、クィーン」と合唱しながら盛り上がっている。

ルイ王子の誕生も、ヘンリー王子とキャサリン妃の結婚式も現場で取材したが、ロイヤルファミリーはすごい人気である。

それにしてもキャサリン妃の公務復帰の早さにはいつも脱帽させられる。カミラ夫人と一緒に馬車に乗り、ライトブルー系の帽子とドレスで現れたキャサリン妃のボディーはほぼ元通りに戻っている。

キャサリン妃(右)とカミラ夫人(筆者撮影)

メーガン妃は淡いピンク系の帽子とドレス。米TVドラマ『SUITS/スーツ』のパラリーガル、レイチェル・ゼイン役でブレークした人気女優だけに、メーガン妃の写真写りはいつも最高だ。

メーガン妃とヘンリー王子(筆者撮影)

日中の最高気温は摂氏20度まで上昇し、現役時代に国防参謀長を務めたガスリー元帥(79)がパレードの途中で落馬して病院に運ばれるハプニングがあって、行事はしばらく中断した。

落馬するガスリー元帥(筆者撮影)

しかし、英国空軍の祝賀飛行では、ウィリアム王子とキャサリン妃の長男ジョージ王子と長女シャーロット王女を含む王族ほぼ全員がバッキンガム宮殿のバルコニーに顔をそろえ、市民や観光客を喜ばせた。

ディズニーランドのパレードを思わせる

新聞社のロンドン特派員として英国に赴任した2007年はダイアナ元皇太子妃が悲劇の交通事故死を遂げて10年という節目の年だった。それから11年、ロイヤルファミリーは完全に「ダイアナの悲劇」を乗り越えた。

世論調査会社YouGov(ユーガブ)によると、英国人の69%以上が君主制主義者で、21%が廃止論者。年齢別に見ると英王室を支持しているのは55歳以上で77%、45~54歳で70%、35~44歳で64歳、25~34歳で60%、18~24歳で57%となっている。

一番人気はやはりエリザベス女王(支持率92%)で、2番目がヘンリー王子(87%)、3番目がウィリアム王子(83%)、4番目がキャサリン妃(82%)。新顔のメーガン妃は7番目で58%、チャールズ皇太子は不人気で8番目の52%。カミラ夫人は9番目の35%。

ちなみにヘンリー王子とメーガン妃の結婚式をテレビで視聴した人は世界中で30億人を超えた。メーガン妃が米国人だったことから、ウィリアム王子とキャサリン妃の結婚式を上回る関心を集めた。

英王室は立憲君主制に基づく英国の民主主義を体現するとともに、壮大なオペラを見るように英連邦24億人の心の中に喜びと悲しみを共通体験として刻み込んでいく。

軍旗敬礼分列式を取材して「これはディズニーランドのパレードと同じだ。ロイヤルファミリーは英国をテーマパーク化している」と強く感じた。

英政府観光庁VisitBritain(ビジットブリテン)は今年のインバウンドを4170万人(昨年推定は3990万人)と見込む。昨年、インバウンドの観光客が英国に落としたお金は総額251億ポンド(約3兆7000億円)にのぼる見通しだ。

英コンサルティング会社ブランド・ファイナンスによると、英王室のツーリズム効果は年に5億5000万ポンド(約809億円)だそうだ。

大阪とロンドンの類似性

筆者がロンドンで永住することに決めた理由の一つに、ロンドンが出身地の大阪に似ていると感じたことがある。 大阪は「商都」と呼ばれるが、ロンドンはまさに「世界の商都」である。

大阪府の人口886万人、ロンドンは879万人と都市のサイズも近い。そして今、大阪のインバウンドは好調で、25年に「大阪・関西万博(以後、大阪万博)」の誘致を目指している。ライバルはロシアのエカテリンブルク、アゼルバイジャンのバクーで、大阪の優勢が伝えられる。

1970年大阪万博のシンボル、太陽の塔(筆者撮影)

ロンドンは12年に五輪・パラリンピックを開催して都市の再開発、経済活性化につなげた。

6421万人が入場した1970年の大阪万博で芸術家、岡本太郎の「太陽の塔」やアメリカ館の「月の石」、ソ連館、電気自動車、動く歩道に感動した筆者は25年大阪万博誘致の賛成派だ。

今年3月NHKが実施した意識調査では、大阪万博誘致に賛成が45.7%、反対が10.6%。賛成の理由は「地域経済の活性化につながるから」49.5%、「会場に予定している大阪湾沿岸の夢洲が有効に活用されるから」16.6%、「万博で地域が盛り上がるから」32.5%となっている。

一方、大阪府が目指すカジノを含む統合型リゾート施設の誘致に関しては反対42.2%、賛成17%。反対の理由は「ギャンブル依存症が増える」40.1%、「治安が悪くなる」25.1%だ。

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