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米朝首脳会談が終わって

世界中が注目した6月12日の米朝首脳会談ですが、案の定というべきか、北朝鮮の核放棄を確実にするような新たな合意とはなりませんでした。今後の展開を見る必要はありますが、少なくとも現状で楽観的になる材料は一つもありません。

アメリカが米韓軍事演習の中止をこの段階で表明するということも、中国、北朝鮮という二大軍事独裁国家を抱える東アジアの安全保障環境を考えると極めて憂慮すべきことです。

北朝鮮が、具体的な内容が無いと言われた板門店合意をベースに非核化に努力する、といくら言われても、そのようなものに期待する方が無理というものであって、我々は今後、米国と連携しながら北朝鮮の行動を厳しく注視していく必要があります。

そもそも北朝鮮に核を放棄する合理性がないことは以前指摘したとおりですし、具体的なアメリカによる武力行使の可能性といった、金正恩という人間の命が直接の脅威にさらされている状況でない限りは、北朝鮮が核放棄を真剣にするはずがないのも、以前指摘したところです。

アメリカの関係者と話しても、一部の専門家を除けば、アメリカにおいては依然として北朝鮮よりもシリア情勢のほうが深刻な危機だと受け止められている、という感覚が一般的です。そして現在の北朝鮮の軍事的な能力はアメリカが真剣に危機感を感じるようなレベルにはない、というのも客観的な事実であって、だからこそ、直接的な段違いの脅威にさらされている我々日本がアメリカに常に働きかけをせねば、北朝鮮情勢などというものは一歩も動かないわけです。

現状から判断するに、正直なところ一年以内に北朝鮮が結局実質的に何の行動もしていないということが露見して、再び朝鮮半島の軍事的緊張が高まるという可能性も否定できません。

その意味で、米朝会談を終えた今後の地域の地政学的環境の中で、安倍総理とトランプ大統領の個人的な強い関係は北朝鮮の脅威にさらされている日本にとってはこれまで以上に極めて重要な資産となります。与党の一員として引き続き緊張感をもって朝鮮半島情勢をはじめとする東アジア情勢を注視してまいります。

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