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今さら聞けない、『働き方改革』。具体的に何をするのか?

ニュースや会社などでよく聞く『働き方改革』ですが、どのような取組みがあるのかご存知でしょうか?

働き方改革では以下のことを目的として、さまざまな取組みが行われています。

・働き方改革の総合的かつ継続的な推進
・長時間労働の是正と柔軟な働き方の実現
・雇用形態にかかわらない公平な待遇
参考:厚生労働省|働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律案要綱(労働政策審議会29.9.15答申)の概要

この記事では、今さら聞けない『働き方改革』の具体的な取組み内容をご紹介するとともに、労働者が気をつけるべき労働問題についてグラディアトル法律事務所の原田先生に伺いました。

『働き方改革』って具体的に何をするの?

働き方改革では、冒頭にご紹介した『長時間労働の是正』や『賃金などの均等待遇』を実現させるために、法改正や新しい働き方の導入推進事業を行ってきました。

この項目では、その中で労働者として押さえておくべきものをご紹介します。

■長時間労働対策や新しい働き方についての取組み

裁量労働制の拡大 裁量労働制の対象業務を拡大し、一部の営業や品質管理を行う業務も対象とすることが検討されています。
高度プロフェッショナル制度の導入 一部の労働者を労働法による労働時間の考えから除外し、労働賃金を時間ではなく成果で評価します。
テレワークの導入推進 インターネット通信技術を使った、事業所に縛られない働き方を実現させるために助成金などの推進事業を行っています。

■均等待遇に向けた取り組み

同一労働同一賃金の導入推進 アルバイトや契約社員などの雇用形態にかかわらず、同様の業務を行う場合には同様の待遇を受けるべきという働き方の考えを推進します。
無期転換ルールの実施 一定期間、反復更新が行われた有期雇用労働者は、無期転換への申し込みができる権利が発生します。

『働き方改革』はいつからはじまる?

実は、『働き方改革』は構想から数えると約10年前からはじまっているのです。ただし、法改正や新しい働き方の導入は、まだ時期が検討されているものもあります。

この項目では、働き方改革ですでに実施されているもの、これから実施が検討されているものについてご紹介します。

■テレワーク、無期転換ルールはすでに実施

テレワークなどの働き方は、大手企業が海外に拠点を置くなどの方法ですでに実施されています。また、無期転換ルールは2018年4月より実施されました。

■裁量労働制、高度プロフェッショナル制度は2020年4月から実施予定

裁量労働制の拡大や高度プロフェッショナル制度は2020年4月からの実施を検討しています。ただし、裁量労働制のデータ改ざんなどの問題から、今後も実施が延期される可能性も考えられます。

■同一労働同一賃金は一部の企業で導入されている

同一労働同一賃金制度は、大手家具メーカーなど一部の企業ではすでに導入されています。一方で、均等待遇を目指す取組みは、導入すると正社員の給料が下がるのではないか? という声もあるため、なかなか普及が進まないのが現状です。

弁護士に聞いた!働き方改革で気をつけるべき労働問題

Q:働き方改革について、特に注意すべき問題点(雇い止め問題など)と、その対処法などを教えてください。

■テレワークについて|原田 大 弁護士

テレワークについては、育児や介護の家庭事情、心身の問題等で通勤するのが困難な場合にある人にとって有用な働き方の1つといえます。ただ、テレワークは、一定の要件を満たすと(労働基準法38条の2)が適用される可能性があります。

※労働者の実労働時間の把握・算定すべき使用者の義務を免除する例外規定

使用者によっては、実際には要件を満たしていないにもかかわらず、残業代を支払わないようにとして雇用することも考えられます。ですので、事業場外みなし労働時間制として雇用された場合、そもそも要件を満たしているかどうかの確認・注意が必要です

なお、要件を満たしていなければ、通常の労働時間制(同32条)が適用されることになります。

通常の労働時間を超えて勤務している場合には、超過勤務分につき、使用者に残業代を請求する権利があります。また、事業場外みなし労働時間制であったとしても、休日・深夜労働については、使用者は割増賃金支払義務(同37条)を負います。休日・深夜手当が支払われているかどうかの確認・注意が必要でしょう。

■無期転換ルールについて|原田 大 弁護士

無期転換ルールとは、有期労働契約に基づく雇用期間が、2013年4月1日以降、通算して5年が経過することになる有期契約労働者に対して、無期労働契約への転換権を付与するものです(労働契約法18条)。

無期労働契約となると、客観的に合理的な理由があり、社会通念上相当であると認められる場合にしか解雇できないことになります(同16条)。ですので使用者からすれば、雇用期間が5年を経過する前に、雇い止めをすることが考えられます。

雇い止めとは、期間の定めのある雇用契約により雇用される者について、当該期間の満了の際に、使用者が契約の更新を拒否することです。

しかし雇い止めも、

反復更新の態様等から、期間の定めのない労働契約と同一視できる場合
労働者が更新を期待するのに合理的な理由がある場合

には、客観的に合理的な理由があることなどが認められなければなりません(同19条)。

ですので、雇い止めがあった場合には、法律の要件を満たしているか注意・確認することが必要でしょう。

出典元一覧

・厚生労働省|働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律案要綱(労働政策審議会29.9.15答申)の概要
・首相官邸|働き方改革実行計画(概要)
・首相官邸|働き方改革の実現
・厚生労働省|長時間労働削減に向けた取組

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