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G7発言巡り米・カナダの緊張高まる、欧州首脳は米批判

[ケベック市(加ケベック州) 10日 ロイター] - 米国家経済会議(NEC)のカドロー委員長は10日、主要7カ国首脳会議(G7サミット)で議長を務めたカナダのトルドー首相について、貿易政策に関する「矛盾した」発言でトランプ大統領を裏切ったなどと述べて批判した。これを受けて両国間の緊張は一段と高まった。

トランプ大統領は9日、G7サミットを途中で切り上げ、米朝首脳会談が行われるシンガポールに向かう途中、急きょ首脳宣言を受け入れないとツイッターで発表。G7の他の加盟国は対応に追われた。

ドイツとフランスの首脳は、トランプ氏が一転して首脳宣言を認めないと表明したことを厳しく非難した。

カナダのフリーランド外相は10日、記者団に、「カナダは個人攻撃を通じた外交は行っていない。特に、同盟国に関する個人攻撃は差し控えている」と述べた。

フリーランド氏は、米国による鉄鋼・アルミニウム製品への高関税に、慎重ながらも匹敵する形で報復する方針をあらためて示した。ただ、対話の用意は常にあると付け加えた。

カドローNEC委員長は米CNNテレビの番組で、トルドー首相のG7での発言によって、歴史的な米朝首脳会談に向かったトランプ氏が弱々しく見えてしまう可能性もあったと指摘し、「米国の背中を刺したようなものだ」と批判した。カドロー氏はG7サミットに同行していた。

トルドー首相はG7閉幕後の記者会見で、カナダ政府が来月から米国に報復措置を講じることに言及。「カナダの国民は理性的だが、言いなりにはならない」と語っていた。

トランプ大統領はツイッターで、トルドー首相は「極めて不誠実で弱い奴」と応じた。

ホワイトハウスのナバロ通商製造政策局長は米FOXテレビの番組で、トランプ大統領と「不誠実な外交を展開するいかなる首脳もひどい目に遭う」と警告した。

トルドー首相は、G7以外の首脳との会談のためケベック市に到着した際、コメントしなかった。首相府は、G7記者会見でのトルドー氏の発言は、これまでトランプ氏に直接伝えた内容と異なっていないと説明した。

欧州主要国の首脳はトルドー氏に味方する立場を表明。英政府高官は、メイ首相がトルドー首相を「完全に支持」していると明かし、欧州連合(EU)のトゥスク大統領は「トルドー首相は幸運に恵まれてしかるべき」とツイートした。

フリーランド外相は同盟諸国からの支持について問われ、「欧州の同盟国や日本の立場はわれわれと同じだ。EUとメキシコとは、報復措置のリスト作りで非常に緊密に協調した」と説明した。

ドイツのメルケル首相はトランプ大統領が首脳宣言を認めなかったことを批判するとともに、欧州はカナダと同様に米関税に対抗措置を講じると表明。マース独外相は、トランプ氏が態度を一転させたことについて「280字のツイートで信頼をぶち壊すことになる」と批判した。

仏大統領府は、G7が出した首脳宣言を支持すると表明した。

G7の高官はサミットの結果について、「G7にとっては非常に懸念すべき展開だ。ここからどう進むべきか分からない。トランプ大統領が次に何をするのか予想するのは不可能だ」と述べた。

ウニクレディトの首席エコノミスト、エリック・ニールセン氏は「G7で示されたように、米国主導のルールに基づく多国間主義をはじめとする、われわれが知っている世界が破綻する深刻な危機にある」と分析した。

*写真説明を修正しました。

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