ソマリアで人道支援活動中に武装勢力に誘拐された2名の民間人が、アメリカ海軍特殊部隊(SEALS)に救出されました。海賊による身代金目当ての誘拐事件でしたが、無事解決しました。
自国民の保護にかけるアメリカの毅然とした対応には感心します。いかに優秀な特殊部隊を有していても、大きなリスクを負います。救出作戦が失敗して人質や兵士の人命が失われる可能性もあります。失敗したら政治的な致命傷になる可能性だってあります。
それでも大統領が決断し、特殊部隊を投入できるのが米国の強さです。そしてそれを実現できる実力(=特殊部隊や情報機関)を有し、かつ、世論が支持しているから、思い切った決断ができるのでしょう。
日本だったら難しいだろうと思います。技術的には、自衛隊や警察・海上保安庁の特殊部隊を投入すれば、対応できる可能性はあります(そのための訓練を受けています)。しかし、失敗時のリスクを考え、決断できないトップが多いでしょう。
法律的にも難しいことがたくさん出てきます。外国で発生した事件で、かつ、犯人を射殺する可能性も高いので、超法規的処置になることはまちがいないでしょう。それでもやれるかという問題が出てきます。
これまで日本政府は、海外の人質事件ではテロリストに屈して、身代金を出したり、政治犯を釈放したりと不名誉な解決策を選び、国際的にはあまり褒められたものではものではありません。また再発防止の観点から言っても、決していい事ではありません。
誘拐犯にしてみれば「日本人を誘拐するのは、身の危険もなくて、カネ払いもよくて割がいい」ということになりかねません。その点でアメリカ人やイスラエル人を誘拐するのはハイリスクで、営利が主たる目的なら割が悪いと言えるでしょう。
今回のソマリアで誘拐された人たちは、要するにNGOの人たちです。以前にイラクでボランティアの日本人が誘拐されたときには、いわゆる「自己責任論」が出て、一部の人たちは冷淡でしたが、自国の民間の人道支援団体スタッフが誘拐されるようなことがあれば、軍隊を派遣してでも救出するのが、先進国のスタンダードのようです。
果たして日本国の総理大臣に人質救出作戦の命令が出せるかと言えば、現状ではおそらく難しいと思います。しかし、そういうオプションも、必要な場合にはとれるような体制を作ることが重要だと思います。
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わかりやすく政局を解説する、みんなの党所属の衆議院議員。