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インフルエンサーが稼いでいるのは許せない!

我々がSNSに費やす時間はどんどん増えています。

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我々は友人がどんな日を過ごしているかチェックすると同時に自分が他人からどう見られているかのチェックに余念がありません。

自分の投稿が「いいね」、「RT」されているかどうかを確認します。

つまり皆が承認を求めているのです。そこでは無意識にリア充のアピールが忍び込みます。「おめでとう!」がもらえなければ、無視されたように感じます。

無視されるくらいなら、ねたみのほうがマシです。なぜなら他人からねたまれることは承認欲求を大いに満足するから。それは他人が自分の暮らしを羨ましがっていることの最もストレートな感情の発露です。

こうした風潮の中では「達成」の意味も変わってきます。「いいね」の数などの数値によって達成度が確認されるのです。これは「達成の相対化」に他なりません。

我々は「いいね」をもらうため「盛り」、整形手術し、リア充アピールします。

これは自分の存在意義の確認、さらには自己肯定のための涙ぐましい努力に他なりません。

そしてこれは「満足の客観化」でもあります。つまり他人の目を通してのみ自分の満足を確認できるのです。

それはとてもinsecure(自信喪失)な時代だと言えるでしょう。

SNSが人々をみじめにしていると言われるのはこのためです。

そこではこれまで「勝ち組」とされてきた人たちでさえ安泰ではありません。自分の勝ち組の度合いが、実はそれほどでもなかったという発見は、自分がこれまで信じてきた生き方を否定されたようにすら感じます。

とくにインフルエンサーと呼ばれる人たちが自分の意見と異なることを唱えると、自分自身が否定されたように感じるのです。

それは我々の中に怒りの念を生み、強く反発せざるを得なくなります。これが炎上のメカニズムでしょう。

それは価値観の激突であり、ゼッタイに譲れない実存的なバトルですらあります。

本来、「満足」とはごく私的、個人的なものであったはずなのに、「満足が相対化」したことで以前なら満足できたことが突然満足できなくなってしまったのです。

リアルで満足が得られないのなら、せめてバーチャルだけでも強者になりたい……これが「匿名キャラ」です。ツイッターや2ちゃんねるではそういう虚像を作り上げることが可能です。

しかしフェイスブックやインスタグラムでは「匿名キャラ」を作るのは難しいです。

もちろん「匿名キャラ」をバーチャルな世界で完結されることは十分に可能ですし、ある意味、リアルの世界よりバーチャルな世界の方が重要だと感じる人も多いでしょう。

だからこそ「インフルエンサーが稼いでいる!」という事実はバーチャルな世界がリアルな世界と融合する瞬間であり、バーチャルな世界のみに実存を構築している我々には許しがたい現実なのです。



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