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アングル:東京五輪で活気付く「ラブ」業界、認知度アップ狙う

Jack Tarrant

[東京 26日 ロイター] - 2019年のラグビーワールドカップ(W杯)と翌年の東京五輪に向けた準備が進む中、さまざまな企業が、日本を訪問する大勢の観光客やメディア、選手たちをビジネスチャンスにつなげようと画策している。

来年9月開幕のラグビーW杯と、その10カ月後に行われる東京五輪は、日本製品に始めて触れるであろう国際的かつ多様な顧客に接するまたとない好機になると、こうした企業は心待ちにしている。

訪日選手団に期待を寄せる業界の中には、日本のコンドームメーカーが含まれる。 

競技を終えて羽を伸ばしたい選手たちのために、五輪の主催者側が何万個ものコンドームを配布することは、すでに恒例となっている。

2016年開催されたリオ五輪の選手村では、50万個近くのコンドームが配布された。また2008年の北京五輪で配られたコンドームには、「より速く、より高く、より強く」というオリンピックのモットーが書かれていた。

オーストラリアの射撃選手でアトランタ五輪の金メダリスト、ラッセル・マーク氏は、かつて五輪選手村について「世界でもっとも(男性ホルモンの)テストステロンに満ちた場所」と形容している。東京の五輪選手村には、約1万人の選手が滞在するとみられ、日本のコンドームメーカーは、外国の消費者に自社製品を売り込みたいと意気込んでいる

日本最大級のコンドームメーカーの相模ゴム工業<5194.T>は、五輪を足がかりに、極薄の自社製品をアピールしたいと期待している。

相模ゴムとライバルのオカモト<5122.T>は、厚さ約0.01ミリという世界でもっとも薄いコンドームを生産している。

「0.02ミリと0.01ミリ台のコンドームを出せているのは、世界的にみても日本の2社しかない。日本の技術力はこれだけすごいんだと、世界の人々にアピールできるいい機会になる」と、相模ゴムの山下博司ヘルスケア営業本部営業企画室室長は意気込む。

2012年ロンドン五輪で配られた英レキット・ベンキーザー<RB.L>製の「デュレックス」や、米国の「トロージャン」、オーストラリアの「アンセル」といったブランドは世界的に有名だが、相模ゴムの山下氏は、同社やオカモトにもチャンスがあるとみている。

相模ゴムの極薄コンドームは中国でも人気で、東京五輪は世界的な認知度を高めるきっかけになるだろう、と山下氏は語る。

五輪組織委員会は、まだコンドームの公式サプライヤーを決定していないが、相模ゴムの山下氏は、国際オリンピック委員会(IOC)から要請があれば、2020年の東京五輪に製品を提供する考えだという。必要数は15万個程度と予想しているという。

<ラブホテル>

一方、東京五輪では、宿泊施設の不足が懸念されている。そこで、日本の悪名高い「ラブホテル」の出番となりそうだ。

日本を訪れる観光客数は、2017年に2869万人と過去最高を記録。日本政府は、2020年までに4000万人に増やす目標を掲げている。観光客の急増に応えるため、政府は、ラブホテルやカプセルホテル、旅館など、一般的なホテル以外の利用を促したい考えだ。

こうした中、日本のラブホテルに関心を持つ観光客が増えている。

インターネット旅行予約のブッキング・ドット・コムによれば、ラブホテルは短時間の滞在も可能で、部屋ごとに内装のテーマが異なっており、入り口は必要上、また好奇心を満足させるよう、目立たない構造になっている。

「異文化への好奇心が、(ラブホテルに向けられた)関心の大きな鍵となっている。多くの人は、単純にどんなものか見たがっている」と、ブッキングの北アジア担当アダム・ブラウンスタインさんは言う。

「自分の国に同じような物が無ければ、体験してみたくなるものだ。それが旅の醍醐味の1つだ。目新しいものを試して、舞台裏をのぞいてみたくなる」

ラブホテルは1時間ごとに予約できるほか、1時間ごとの滞在延長も可能で、プライバシーが確保できる。過去には、性的行為のためだけに利用されることが多かった。

だが、時代は変わりつつある。

ブッキングでは、昨年ラブホテルの予約が48%増加。「日本のすべて」を体験したいと願うラグビーW杯や五輪のファンが増える中で、この傾向は維持される見通しだという。

「ラブホテル業界で面白いのは、とても興味深い設備があることだ。たとえば、外国人に大受けするカラオケ部屋があったり、バーがあったり、家族で滞在できる広い部屋があったりする」と、ブッキングの東京地区マネージャー、ドナ・モリス氏は語る。

「なので、やや意外な客層も泊まることがある」

妻と3人の子供と一緒に最近東京を訪れた米国人のジェローム・デービスさんは、一般的なホテルより部屋が広く、宿泊料金も安いラブホテルを宿泊先に選んだと話す。

「清潔だし、場所もいい。私の家族にぴったりだ」と、4泊予約したホテルの外でデービスさんは話した。「これよりもっとひどい場所に泊まったこともある」

多くの外国人観光客が、安上がりに幅広い体験ができる方法としてラブホテルを選択する中で、デービスさんのような例は珍しくない。

日本が立て続けの開催に向けて準備を進めるスポーツの祭典は、同国にとって大きな挑戦となる一方で、一部企業にとっては世界の舞台でアピールできる、またとない機会となるだろう。

(翻訳:山口香子、編集:下郡美紀)

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