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アングル:米の求めるFTA、日本側は時間稼ぎつつ長期戦の構え

[東京 8日 ロイター] - 日米両政府は、茂木敏充経済再生担当相とライトハイザー米通商代表部(USTR)代表による貿易協議の初会合を今年7月に開催することで一致した。日米首脳会談後の会見で、トランプ米大統領が日米間の自由貿易協定(FTA)締結に強い意欲を示したが、日本側は米中間選挙もにらみつつ、時間を稼ぎながら長期戦に持ち込む戦術を描いているようだ。

安倍晋三首相とトランプ米大統領が7日の首脳会談で、7月の日米貿易協議開催で一致した。

トランプ大統領は、会談後の記者会見で「米国は公正かつ互恵の原則に基づく2国間協定の締結を求めていく」と述べ、日米FTAの締結にあらためて意欲を示した。

もっとも政府・与党内で、悲観的な見通しが広がっているわけではない。

貿易協議の初会合について「11月の中間選挙前のどこかのタイミングで『まずは1回』との位置付けだろう」と、与党関係者の1人は指摘する。

詳細な開催日時や場所、アジェンダに関しても「現時点では決まっていない」と政府関係者は述べている。

対日貿易赤字を巡って、米政権内で「トップ・プライオリティーになっているわけでもない」(先の与党関係者)との見方も、日本側の楽観論を支えている。

2017年の米国の貿易赤字は7962億ドルと、08年以来9年ぶりの水準に拡大した。

このうち半分近くを占めているのは対中赤字。日本は、全体の1割にも満たない。「米国の中間選挙でどう潮目が変わるのかも、にらみながらの交渉になる」と、別の政府関係者は指摘する。

米国を除く参加11カ国の「TPP11」の関連法案は、5月24日の衆院本会議で与党などの賛成多数で可決した。今国会会期末までに参院で可決、成立すれば、初会合までには手続きが完了する見通しだ。

来月にも署名する欧州連合(EU)との経済連携協定(EPA)も併せ、米企業が不利になるような関税引き下げの進展を受けて「いずれ多国間の枠組みに戻ってくるのでは」(前出の関係者)との声も出ている。

(ポリシー取材チーム 編集:田巻一彦)

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