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木を見て森を見ず

モリカケ問題はいつまで引っ張るのでしょうか?日大のアメフト問題でも真相究明という名のニュースが連日報道されました。国民には「知る権利」があります。しかし、あまり細かいところを見過ぎていると何が本質なのか見えなくなることもないでしょうか?

この10数年、国民はディスクロージャー(情報開示)に対して慣れ親しんできました。なぜ、どうして、という疑問もネットでちょっと調べれば「なるほどねぇ」と答えが即座に返ってくる時代になりました。事実関係が明白ではないものについてはマスコミがとことん調べ上げ、微に入り細に入り詳細報道するようになります。

「よくお調べになっていますね」と言われたことがある人も多いのではないでしょうか?しかし、深堀をするほど全体が見えなくなるのも事実です。その細かい事象が全体の中でどれだけ意味を持つものなのか、これが不明瞭になると「新事実」に異様に反応する一方、判断を誤る可能性も大きくなってきます。

外から見る日本の特徴は国民目線が似たベクトルを出しやすい点でしょうか?海外ですといろいろな人がいます。出身国、宗教背景、経済的バックグラウンドなどを含めた相違から意見百出で、その判断について様々な議論を介します。ところが、日本を含む東アジアの国々は割と一方向な動きが出やすい傾向があります。

例えば全く違う事例ですが、株式市場のボラティリティの高さは日本はNYに比べはるかに高くなっています。それは良いニュースには素直に反応し、悪いニュースには地獄に落とすほど嫌悪感を示す傾向があるからです。

あるニュースに対して「なぜ、これが悪いと思いますか?」と聞けば案外、「テレビでそう言っていたから」という答えが返ってくるものです。つまり、考えるプロセスが全部抜けていて答えだけがインプットされてしまっているのです。先に答えありきですからそのあとは何を言っても一旦信じてしまったものを覆すのは至難の業ということになります。

私は第三者委員会をもう少し活用すべきかと思います。例えば、スルガ銀行が融資したスマートデイズ社のシェアハウス案件。様々な問題が浮き彫りになっていますが、同社が第三者委員会で真相究明をする、としたところで大きなニュースは止まっています。つまり、五月雨式に「新事実」で踊らされるより専門家が全体を見ながら体系化された報告にすることが重要でそれがまとまるまで「知る権利」を保留することは特段問題ないと考えます。それ以上知りたいのは当事者でない限り、単なるのぞき見のようなものでしょう。

よって、モリカケのような問題も本来であれば第三者委員会が調査を進めるべきで国会は通常通りに動くべきなのです。トランプ大統領のロシア疑惑ではモラー特別検察官のチームが個別に調査しているわけでその間、アメリカの政治活動が止まっているわけではありません。そう見ると日本は異常だと思うのです。

最近の一般紙のニュースは刺激を求めすぎているせいか、クオリティが下がっている気がします。記者がみな、「文春」状態でそれに読み手も踊らされてしまっています。「知る権利」とは新情報ばかりではなく、バランス感覚のある優れた内容を誰にでもわかりやすく報じることではないでしょうか?

では今日はこのぐらいで。

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