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「田中理事長は日大運動部の体質を抜本的に変えていこうと考えているはず」日大OB川松都議

 日大相撲部時代には学生横綱となり、今も同部総監督を務めることから、"アマ相撲界のドン"と言われる日大の田中英壽理事長。内田前監督や大塚学長の上に君臨する最高権力者でありながら、これまで公の場で一切コメントしていない。

 先月31日、日大の教職員組合がアメフト部の内田正人前監督ら常務理事の5人全員を解任した上で、田中氏に辞任するように求める要求書を提出した。翌1日の理事会で、内田氏の常務理事辞任は決定したものの、大塚吉兵衛学長は「辞任とかそういうことはまだ考えていない」とコメント、「大学全体のガバナンスは問題ないのか」と記者に聞かれると「そういう言い方をされても困る」と答えている。

 理事を支える評議員の一人、筒井隆彌氏は取材に対し「日大は130周年事業をやっているが、これは田中理事長でないとできない。それが済んだら田中さんも花道を飾って名誉理事長というような形で…」と話す。

 日大教組の山本篤民書記長は「失われた信頼や信用を1日でも早く取り戻したい。ここで声を上げなければ日大がよくならない」と説明。初見基・文理学部支部長も「理事長が出てきて、ちゃんと謝罪、釈明、今後の方針を語るということをしないで、組織のトップとしてどうなんだと。やはりこのような問題を起こしてまともな対応もできない理事会は大きな問題だ」と憤る。

 初見氏によると、学内には権力者に逆らえない組織的な問題があるといい、「上意下達の構造が日大の事務組織内部において非常に強固にあって、下の者は上の者に文句を言えない。上から睨まれたら飛ばされる、ということは聞いている」と明かす。

 『週刊文春』(6月7日号)も、関係者の話として、事の重大さを認識した大塚学長が内田前監督の常務理事の職を解任する強気の姿勢を見せたものの、田中理事長がその提案を却下したと報じている。さらに先月21日、自らへの波及を恐れた田中理事長は理事長室に内田前監督を呼び出し、辞表を書くように迫ったという。これに対し内田前監督は「俺を切るのか」と開き直り、これまで田中理事長のためにやった汚れ仕事について「すべて公にする」と詰め寄ったというのだ。

 2日放送のAbemaTV『みのもんたのよるバズ!』に出演した、日大OBで、現在はラグビー部のGMも務める自民党の川松真一朗都議は、悪質タックルが起きた試合の翌日(5月7日)の朝、ラグビー部の試合について内田前監督に報告を行ったという。

 「日刊スポーツの記事が出ていたので話を聞くと、"反則となるタックルがあった"と。ただ内田前監督は、相手を殴って退場になった反則が記事になったという感覚でいた。タックルを受けた選手が最後まで試合に出ていたからと、そんなに大事に捉えていなかったという初動のミスがあったと思う」。

 日大には大学本部トップの学長の下に34の運動部が存在し、内田前監督は運動部の予算・人事などを握る「保健体育審議会」事務局長を務めていた。この大学本部の上に28人の理事(うち5人が常務理事)で構成される理事会があり、学長も理事を務めるというピラミッド型の組織だ。

 川松氏は「学校法人なので分かりにくいが、1つのキャンパスに全ての学部があるわけではなくて、キャンパス・学部ごとに独立しているし、付属高校などの組織もある。会社でいえば、理事会はホールディングスみたいなもの。その下にある日本大学のトップが大塚学長であって、運動部はその下にある。だからこそ、大塚学長は責任を持って今回の件は解決すると言っていて、田中理事長たちのことはその先に理事会で議論していくとしている。手続き上はしっかりとした形を取っていると思う」と説明する。

 『ジャパンタイムズ』の生沢浩運動部長は「私が不思議なのは、なぜこれだけ内田氏に権力が集中していたのかだ。常務理事であり、大学の人事も司っていた。保健体育審議会は、大塚学長の管轄下にあるはずだ。それなのになぜ内田氏にばかり権力が集中していたのか」と疑問を呈した。

 相撲評論家として田中理事長とも面識があるという川松氏は「学生時代から指導を受けているが、普通の人とは違うことをおっしゃる方。すごく斬新な発想を持っている方だと感じている。世界の相撲連盟の会長にもなっているし、日本のオリンピック委員会の副会長もやられた方なので、何も考えていないというわけではなく、これから日大の運動部の体質を抜本的に変えていこうと考えていると思う」と説明。「筒井評議員が"130周年を花道"にとかおっしゃっていたが、"130周年に比べたらアメフトなんてどうでもいい"というような姿勢を田中理事長から感じたことはない」とした。

 その上で川松氏は「早く新しい監督、コーチに就いていただき、選手たちにも試合に戻ってほしい。学連の皆様にも、処分の解除を認めていただきたいというのが一番だ。ただ、大学としては私学助成を受けているので、これを機に改革するところはしっかりと改革をして、リスタートをしないといけない。そうしないと、自分も含め全国の卒業生や在校生、その家族が悲しむ状態が続いてしまう。相撲協会も問題を乗り越え、お客さんが来る環境を作った。日本大学にもそれができると、一人のOBとしても、運動部に関わっている人間としても思いたいし、皆さんに応援してもらいたい」と訴えた。(AbemaTV/『みのもんたのよるバズ!』より)

放送済み『みのもんたのよるバズ!』の映像は期間限定で無料視聴が可能。

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