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喫煙者を採用しない企業も登場、それでも日本は"たばこ規制"後進国?

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 「においが苦手で、正直言うと分煙になっていくのはうれしい」。

 世界禁煙デーだった5月31日、たばこの自動販売機が撤去された厚労省で、「受動喫煙対策推進キャラクター」の岡田結実さんが喫煙の危険性を訴えた。

 日本人では20歳より前に喫煙を始めると、男性は8年、女性は10年も寿命が短縮すると言われている。また、喫煙者が喉頭がんになる確率は非喫煙者の5.5倍、肺がんでは4.8倍。さらに脳卒中と心筋梗塞の原因にもなるといわれており、受動喫煙でも肺ガン・脳卒中が1.3倍、乳幼児突然死症候群4.7倍など、喫煙に対して否定的な理由の第一に健康リスクがに挙げられる。また、煙や匂い、歩きたばこの危険性、時間を浪費しているという推計データなど、ネガティブなイメージもつきまとう。



 JTの調べによると、50年ほど前の男性の喫煙率が80%を超えていた日本。会社の中でも喫煙は自由で、会議中の喫煙は当たり前。いつも灰皿は吸殻でいっぱいだった。公共交通機関もおおらかで、旧国鉄時代はホーム上はもちろん、新幹線でも全席で喫煙が可能だったが、去年3月のダイヤ改正でついに新幹線から喫煙車両は姿を消した。日本航空も、喫煙席と禁煙席に分け、カーテンで区切っていたのを1998年9月までに廃止した。

  そんな規制ムードも関係してか、喫煙率は年々下がり続け、去年は男女合わせて18.2%まで減少。近年では、喫煙者の採用を取りやめる企業も現れるようになった。



 「体にいいことは何でもやれ、悪いことはやるなという会長の意向がある。その結果、在職中に病気で亡くなった方はほとんどおられません」。岐阜県の化学薬品メーカー「セラツクグループ」では、創業者と親しい人が肺を患い死亡したことを機に、50年ほど前から禁煙を推奨、10年ほど前からは採用条件に"非喫煙者"であることを追加した。採用情報ページでは、いきなり喫煙の有無を問われ、「喫煙」を選択すると「喫煙者は採用致しておりません」と、同社の考え方を詳しく説明したページが表示される。



 喫煙の有無が選考基準になることについて、田上嘉一弁護士は「企業が誰と労働契約をするか、誰とは労働契約を締結しないかは、基本的に企業の自由なので、法的には問題ない」と話すが、喫煙者"排除"が行き過ぎているのではないか、喫煙者への差別に当たるのでは、といった意見もある。

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