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日の丸君が代強制の目的

今や飛ぶ鳥を落とす勢い、自分がどんな暴言吐こうとマスコミはこぞって自分を持ち上げ、中央の古参政治家達は次々すりよってくる。
先日は自分を批判する学者をフルボッコにしてやっていい気分、
万能の神のごとく、自分にできないことはなにもない、と勘違いしているようにさえ見える暴走ぶりです。
議場では国旗に敬礼、大阪市長が幹部らに指示
「席に着く時」「答弁に立つ時」「休憩後も」
http://osaka.yomiuri.co.jp/e-news/20120122-OYO1T00187.htm?from=main1

大阪市の橋下徹市長は、市議会本会議場で壇上に並ぶ局長級の幹部らに対し、議場での着席時や答弁に立つ際に、国旗への敬礼を徹底するよう指示した。2月議会には、市立施設への国旗の常時掲揚や、市立校の教職員に国歌斉唱時の起立などを義務づける「国歌起立条例案」を提案する予定で、まずは幹部に範を示させる狙いがあるとみられる。

 橋下市長は今月中旬、「議場における国旗への礼」というタイトルで幹部らにメールを送信。「議場の席に着く時には国旗に礼をしてください」「答弁に立つときだけではなく、席につくときに1段あがるときにも」「休憩後も」などと、細かく指示を出した。

 また、市議会本会議での質疑応答が、3月から一問一答方式に変更されるのを念頭に、「一問一答の際、毎回礼をやっていたら議論にならない。最初と最後だけの礼にしようと思う」と、橋下流の作法も示した。

 橋下市長は同条例案で、教職員に対し学校行事での国歌斉唱時の起立を義務づけるほか、市の施設では執務時間中、利用者に見やすい場所に国旗を掲げることも明記する意向を示している。大阪府議会では、橋下市長が知事時代の昨年6月に同様の条例が成立している。

(2012年1月22日 読売新聞)
次はこれを学校に持ち込むつもりなのでしょう。最初は先生、次は生徒にも。

野党の反対の中99年に成立した国旗国歌法は、何が国旗で何が国歌かを定めただけのものにすぎす、罰則も強制もなく、「教育現場での義務化は考えていない」(by野中官房長官)、「法律成立後も、教育現場での国旗・国歌の強制は考えていない」(by小渕首相)というのが政府見解でした。でもとうとう日の丸君が代強制はここまで成長してしまいました。
まるで、最初は一個だけだった悪性腫瘍細胞がたった10年ちょっとの間にねずみ算式に増加して体中に散らばってしまったような感じです。
私は日の丸君が代強制の歴史は、自由と民主主義の後退の歴史であると思っています。

日の丸君が代強制によってもたらされる一番の悪影響は何でしょうか。
それは、一言で言えば、国民のメンタリティが、権力者(特に独裁的な権力者)が統治するのに非常に都合のいいものにさせられてしまうことです。

権力に楯突かず、命令されたらどんなことでも唯々諾々と従う思考停止の羊の群れ
権力者が好む国民の理想的な姿です。
(関連記事:君が代不起立処分最高裁判決(3)~君が代を強制されればかえって、自分が主権者たる国民である自覚なんか生まれない

いくらいいハードを取り入れても、それを運用するのは人間です。最後はソフトである人間そのものがモノをいいます。日本の政治ほどそれを痛感させてくれるものは他にありません。
せっかく世界に誇れる先進的な憲法、議会制度や三権分立などの民主主義のハードを60年も頂いているというのに、思想良心の自由にしろ、集会の自由にしろ、9条にしろ、25条にしろ、この国の民主主義度は常に憲法が許容できる最低ラインぎりぎりで来ました。いえ、もうすでに最低限の許容ラインを割っています。

日の丸君が代強制は慢性的に日本人のメンタリティを劣化を進行させる格好の手段です。
それは橋下氏のような究極の新自由主義完全体には実に都合がよろしい。だって、新自由主義を支える99%の貧民層が考えることや反抗することをを放棄し、唯々諾々と服従して理不尽な境遇にも我慢して文句を言わなくなるからです。
命令に従わないと問答無用で粛正が待っている恐怖政治下では、人々はだんだん思考停止に陥って橋下氏に服従するようになります(大阪市労連がそうなりつつあります)

橋下氏が日の丸君が代を強制するのは、何も己の愛国心やら右翼思想からやってるわけではないとおもわれます。彼はカネにならない思想なんかに重きを置きません。古いタイプの右翼のように「愛国心」ナミナミなら、日本の伝統芸能である文楽への助成金をカットして窮地に追いやったりしないはずです。

日の丸君が代強制は単に己への忠誠心を育成する理想的な道具になるから利用してるだけであって、君が代を涙せんばかりに愛してるわけではないし、再び天皇を統治権を総攬する大元帥陛下に戻すためでもないのです。

だから彼は、君が代強制という極右思想家みたいなことをやる一方で、外国人参政権に肯定的だったりして、思想に重きを置く極右からは「クソ左翼橋下」と言われるのです。

個人の意思を無視した君が代強制は自由な民主主義社会ではおかしいのではないか、という当たり前の事を、もはや疑問にすら思わないメンタリティが、どんな酷い労働状況に貶められても、死活問題である消費税をあげられても、原発で酷い目に遭わされても、被災地復興が放置されてても、「どうして日本人はもっと怒らないんだ。日本でなきゃとっくに暴動が起きてるほど酷いことされてるのに・・」と海外から半ば呆れられる原因ではないでしょうか。

悪政でも良政でも、国民のメンタリティがそれを培養する土壌となります。最後にモノをいうのは「人」そのもの。国民一人一人のメンタリティなのだと思います。

私が日の丸君が代強制を非常に重要視するのは、国民を苦しめてきたジミンシュトー政治、そして更に国民を苦しめるであろうポピュリズム政治、ハシズム政治を回避し、真の意味での民主的な社会を築くのに、民主的に成熟したメンタリティが最も大事であると考えているからです。

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