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「悪魔の証明ごっこ」に明け暮れる国会

■「悪魔の証明」の起源

 「悪魔の証明」という言葉は、一般的には中世におけるローマ法の解釈について説明されることが多い。しかし、さらに歴史を遡ると、実は聖書から派生した言葉だということが分かる。
 荒野で40日間続いたとされる「荒野の誘惑」は世界的にも有名な話だが、その試練の期間に悪魔がイエスに吹っかけたとされる無理難題が「悪魔の証明」という言葉の元になっている。

 例えば、「お前が神の子なら、この崖から飛び降りて死なないことを証明してみろ」というような悪魔の誘惑があったとされているが、現代では、主として、「有る」ことを証明するのではなく、「無い」ことを証明せよという、およそ不可能に近い無理難題のことを「悪魔の証明」と呼ぶようになった。

 現代風に低俗な例で言うと、電車内で痴漢に間違われた男性が、「お前が痴漢行為をしていないなら、痴漢行為をしていないことを証明してみろ」と言われるようなものであり、24時間モニタリングでもされていない限り、そんなことは誰にも証明できない。

 「悪魔の証明」とは、無知な人間を翻弄させるための狡賢な「詭弁論法」のことであり、より具体的な言葉で言うなら「難癖」と言ってもよいかもしれない。

■「悪魔のダブル証明」と化している「モリカケ論争」

 安倍総理に対して、「モリカケとの関係が無いことを証明せよ」という無理難題を吹っかけ、それができないなら「モリカケとの関係が有ることを認めよ」=「辞任せよ」というモリカケ論争は、現代の「悪魔の証明」とも言われている。

 この「悪魔の証明」の厄介なところは、具体的な「モリカケとの関係」の有無だけでなく、「疑惑」の有無にまで拡大解釈されてしまっているところだ。「関係」の有無は証明できるかもしれないが、「疑惑」の有無などというものは証明のしようがない。「関係」が否定されても「疑惑」は残るという意味では「悪魔のダブル証明」だとも言える。
 これはまさに「悪魔の悪知恵」と呼ぶに相応しい程に狡猾な「詭弁論法」だ。ゆえに誰かが強権的にでも中止させない限り、永久にこのループから抜け出すことができない。その「誰か」とは、無論、健全な「民意」だ。

■悪魔の証明「なぜ、野党の支持率は上がらないのか?」

 正気を失い「悪魔の証明ごっこ」に明け暮れている人々の目を覚ますことができるのは、冷静な目で「悪魔の証明ごっこ」を観察している有権者しかいない。
 その有権者達が「もう、いいかげんにしろ!」と一喝して、目を覚まさせるしかない。実際にそういう人は大勢いるのだが、一向に民意が影響力を持たないように見えるのは、正しい民意を伝えるべきマスコミまでもが「悪魔の証明ごっこ」に入り込んでいる(当事者になっている)ためだろうと思う。

 最近になって、内閣支持率が少し上がったことが話題になっている。内閣支持率というものにどれだけの信憑性があるのかは定かではないが、仮に内閣支持率が信頼に足るものだと考えた場合、この現象は、株価で言うところの「下げ止まり」「底打ち」を意味するものであり、ようやく民意が動き始めたことを意味しているのかもしれない。
 同じ条件下で、一向に上がらない野党5党の支持率に対して与党の支持率が上がっているのであれば、その部分については信憑性が有ると言える。
 
 「毒を持って毒を制す」ことができるなら「悪魔の証明を持って悪魔の証明を制す」ことも可能だろう。野党5党には、「なぜ、与党の内閣支持率が下がらないのか?」ではなく、「なぜ、野党の支持率は上がらないのか?」を証明していただきたいと思う。これぞ、まさに「悪魔の証明」(無理難題)だ。

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