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空自F2後継機 F22とF35のハイブリッド機はもう時代遅れ?中国の武装ドローン開発が加速

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武装ドローンは米・英・イスラエルの専売特許ではなくなった

[ロンドン発]アフガニスタンの辺境地域上空で滞空する米国のドローン(無人航空機)からミサイルが発射され、反政府武装勢力タリバンが爆殺される。こうしたシーンはもはや米・英・イスラエルの専売特許ではなくなった――。

5年前、ミサイルを搭載した武装ドローンを積極的に運用する国は米国、英国、イスラエルの3カ国に限られていたが、現在ではさらに9カ国増えたことが英民間団体「ドローン戦争(Drone Wars) UK」の最新報告書で分かった。

これに加えて、すでに武装ドローンを使用した実績のある非国家主体が5つも存在する上、間もなく武装ドローンを保有する能力を獲得する国が9カ国もある。この2~3年のうちに武装ドローンを運用する国や非国家主体は一気に25を超える見通しだ。

他のシンクタンクやNGO(非政府組織)の調査では軍用のドローン技術は90カ国以上に広がっている。中国はすでにサウジアラビアやイラク、エジプト、アラブ首長国連邦(UAE)に武装ドローンを売却、米国製MQ9リーパーを模倣した最新鋭機CH(彩虹=レインボー)5の輸出を始める方針を発表した。

自国の武器輸出管理法に違反するため米国が武装ドローンを輸出できない中東・アフリカ諸国が中国の主な輸出ターゲットだ。米軍需産業のロビー活動を受け、トランプ米政権は今年4月、武装ドローンの輸出規制を若干、緩和した。今後も一段の規制緩和を検討していく方針だ。

武装ドローン運用の第一世代・第二世代・第三世代

「ドローン戦争UK」は武装ドローンを運用する国や非国家主体を3つにグループ分けしている。


米空軍のドローン、MQ1プレデター(米空軍HPより)

【第一世代】2000年初頭から米国とイスラエルがドローン開発を主導。米国製MQ1 プレデターやMQ9リーパーといった大型ドローンが主流。英国も第一世代

【第二世代(今年初め時点)】中国、イラン、トルコ、パキスタン、イラク、サウジアラビア、UAE、エジプト、ナイジェリア、非国家主体。すでに国内外で攻撃にドローンを使用している国多数

【第三世代(間もなく運用する国)】インド、ロシア、韓国、トルクメニスタン、フランス、ドイツ、イタリア、カザフスタン、ミャンマー、ウクライナ

この中で独自に武装ドローンを開発している国は中国、イラン、トルコ、パキスタン、インド、ロシア、韓国、ウクライナ、非国家主体などだ。

もともと武装ドローンは陸上に展開する自軍の人的被害を最小限に抑えながらイラクやアフガンの反政府武装勢力を一掃する作戦に活用された。

軍用ドローンの用途は次第に多岐に広がり、米国製無人偵察機RQ4 グローバル・ホーク(翼幅40メートル、1機当たり1億3140万ドル)からMQ9リーパー(同20メートル、1690万ドル)、ドイツ製Luna(同4.2メートル、31万ドル)、ノルウェー製ブラック・ホーネット(同120ミリメートル、4万ドル)まで大きさも価格もいろいろだ。

ドローン・テロのリスク増大

軍用ドローンに詳しい欧州のシンクタンク、欧州外交評議会(ECFR)のウルリケ・フランケ政策フェローによると、昆虫サイズのブラック・ホーネットは13年以降、アフガンで英軍が壁越しや建物の角から索敵するのに使っている。

一方、過激派組織IS(イスラム国)や反政府武装勢力のような非国家主体も既成品の中国製DJIファントムや独自開発ドローン、軍用レベルのドローンを使用している。

17年にはISが計画的にドローンの使用を考えていることを示す文書が見つかった。ISだけでなく、イスラム原理主義組織ハマスやイスラム教シーア派民兵組織ヒズボラ、ウクライナの親露派武装勢力も独自のドローン・システムを構築している。

当初、ドローンの使用はプロパガンダの域を出なかったが、次第に監視・偵察活動だけでなく、即席爆発装置(IED)を搭載した攻撃兵器としても使われるようになった。既成品なら安価で、簡単に手に入るためだ。

ヒズボラは10年間以上にわたってイランから提供されたドローンをイスラエル上空に飛ばしている。イスラム過激派による欧米諸国でのテロでこうしたドローンが使われる危険性は高く、旅客機や政治家暗殺に使用される恐れも十分にあると、フランケ氏は警戒を呼びかけている。

中国はミサイル16発を搭載できる武装ドローンを開発

今や米国と並ぶドローン大国となった中国はCHシリーズとWing Loong(翼龍)シリーズのドローン開発を進めている。

Getty Images

16年11月の中国航空ショーで披露された最新鋭機CH5は最大16発の空対地ミサイルを搭載できる。全長11メートル、翼幅21メートル、時速300キロメートル、高度7000メートルで航続時間は39~60時間。戦闘行動半径は1000キロメートルだ。

米国製MQ1プレデターを模倣したWing Loong2も空対地ミサイル12発を搭載できる。全長11メートル、翼幅20.5メートル、時速370キロメートル、高度9000メートル、航続時間は35時間だ。

ストックホルム国際平和研究所(SIPRI)のデータベースによると、10カ国が中国製の武装ドローンを調達している。パキスタン20機、ミャンマー12機、UAE10機、ナイジェリア5機、イラク4機、エジプト3機、サウジアラビア2機など計62機となっている。

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