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スタバのポピュリズム

スターバックスで黒人がコーヒーを買わずに座席を占拠しトイレを使おうとしたのを店側が不法侵入だとして警察に連絡、この黒人が逮捕されました。これを世論は「人種差別」と認識、スタバは厳しい批判の矢面に立たされたことで北米8000店強の全店が29日午後の営業時間を4時間、閉店し、スタッフトレーニングをしたと報じられています。

このニュースに接した際、「何か違う」と思ったのは私だけなのでしょうか?

北米のスターバックスのトイレには鍵がかかかっているケースが多いのでスタッフに施錠を解除してもらったり暗証番号を聞くなどしてトイレへアクセスします。言い換えれば日常的にスタバは公衆トイレではないという明白なメッセージを送り続けていました。(他の大手ファーストフード店も同様かと思います。)

今回、スターバックスはトイレを開放すると公表しました。つまり、公衆トイレ化するのです。

日本の方にこの「トイレ」の感性が伝わりにくいのですが、北米のトイレには「品格」があり、例えば普通の通行人はトイレに行く際、いくらそこにホテルや百貨店があったとしても入りません。カフェなりに入るというのが基本です。他の街はあまり存じませんが、バンクーバーには公衆トイレもあります。例えば繁華街の歩道に小さな一人用トイレブースが設置されていて文字通り公衆の面前で勇気をもって入ることになります。

それは「トイレが人を選ぶという格式」が背景にあります。スターバックスはその点、ブランドコーヒーを売る店=客を絞り込むマーケティング=トイレ利用者も安心安全な人、を目指していたはずですが、今回の突然の騒動でその流れを一気に変えるリスクを負ったことになります。

なぜ、そう申し上げるかといえばトイレを開放し、食べる場所を自由放置したマクドナルドの客層が一部店舗で極めて悪化した歴史があるからです。

私の知るあるマクドナルドは明らかに容姿からしてふさわしくない老人たちのたまり場と化し、コーヒー1杯で何時間も粘ります。そこで普通の客がハンバーガーをほおばろうという雰囲気はみじんもありません。当地でニュースになったこともあります。問題は公衆化したトイレは汚いことが多く、どうしても客が逃げることになるのです。

それなのにスターバックスはなぜ、これほど素早く8000店もの店で従業員再トレーニングを行い、主要紙に一面謝罪広告を打ったのでしょうか?私は大衆のポピュリズム化に勝てないので経営のポピュリズム化に走ったと考えています。これは自社が築いたブランドをどれだけ修正してでもどんな人もウェルカムします、というスタンスです。

ポピュリズムが生み出した長所もたくさんあるでしょう。しかし、一方通行で極端な思想や行動という弊害も生んでいます。これは役人や上に立つ者を抑え込み、必ずしも最良選択肢ではない大衆迎合主義に走ることを意味します。知識や経験、高いガバナンス能力に長けた「役人や上に立つ者」を拒否し、皆のボイスが世を制することになります。

小難しく言えば偏差値の標準偏差の1σ(偏差値40-60)に68%、2σ(偏差値30-70)に95%入るからそれに収まらない上下は無視するということと同じです。もっと言えば賢い人間や権力を握っていた人間は排除されます。日本でもそうですね。モリカケのニュースで引っ張ったり標的となる者の汚点探しをして排除するのもほぼ同様です。

私はこれは明らかに違うと思っています。そんなことを続けたら世の中、制御ができなくなります。しかし、人々がいつ目覚めるか、これは大衆に気づきが入るほど大きな失敗をしない限り誰も方向転換できない気もします。悩ましい限りです。

では今日はこのぐらいで。

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