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スマート農業市場、2025年には123億円に拡大 担い手不足は農業ICTや農業用ロボットで

日本の農業は担い手の高齢化で労働力不足が深刻化しており、農作業の省力化や軽労化などが重要な課題となっている。そこで農林水産省は、ロボット技術やICT(情報通信技術)を活用し、超省力で高品質な生産を実現する新たな農業「スマート農業」を実現するため、平成25年11月に「スマート農業の実現に向けた研究会」を立ち上げた。研究会では、スマート農業の将来像や実現に向けたロードマップなど、スマート農業の速やかな導入に向けた検討を続けている。

 スマート農業推進に向けた最近の動きでは、3月7日に未来投資会議構造改革徹底推進会合の「地域経済・インフラ」会合で、スマート農業の実現に向けた取組方針について話し合われた。

 農林水産省が会合で提出した資料によると、ロボット技術の安全性確保に向けた取り組みでは、平成32年(2020年)までに安全確保のためのルール作りを進め、生産性の飛躍的な向上につながるロボットの現場実装に向けた環境を整備する。具体的には、ロボット農機は無人状態ですべての操作を実施し、無人自動走行で作業中のほ場(※)から隣接するほ場へ移動することも想定する。また、周囲の監視や非常時の停止操作などもロボット農機が実施し、使用者は遠隔監視をすることを目指す。

※ほ場:圃場(ほじょう)。農地のこと。

 農業ICTの完全実装に向けた取り組みでは、平成32年までに農業データ連携基盤などを活用して栽培や経営管理を統合的に行うサービスの創出など、ほとんどすべての担い手が農業ICTを完全実装するための取り組みを推進する。

 そんな中、株式会社富士経済は1月から3月にかけてスマート農業関連の市場を調査し、その結果を「アグリビジネスの現状と将来展望 2018」にまとめ、5月14日に発表した。

 スマート農業関連の国内市場は2017年の46億円から、2025年には123億円に拡大すると予想されている。中でも「農業用ドローン/ロボット」は、人手不足の課題解消が期待されている。農業用ドローンは安全性や初期費用の面で課題が残るものの、近年自立飛行型の発売や規制緩和といった普及に向けた環境整備が進んでいる。また、車両型の自動運転農機のモニター販売が始まった農業用ロボットは、今年は各社が製品投入を予定しており大きく伸びる見込みだ。

 大規模栽培施設に必要な「環境制御装置」も、大規模栽培施設の増加と既設の栽培施設における高度な環境制御装置の導入が進むとみられ、政府によるICT事業への補助が追い風となって市場拡大が予想されている。また、「環境モニタリングシステム」も大規模栽培施設向けを中心に拡大、「生産・販売・物流管理システム/サービス」もIT化の推進で拡大すると予想されている。

 今後、スマート農業が普及すれば、関連市場の拡大とともに農業自体の構造が大きく変わっていく可能性がありそうだ。

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