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“副業解禁”の狙いは起業家の増加?“専業禁止”謳う企業も 見直される労働者と企業の関係

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 安倍政権が推進する「働き方改革」。今年1月には、厚生労働省から「副業・兼業の促進に関するガイドライン」が発表されるなど、いま副業に対する考え方が抜本的に見直されつつある。

 有名企業の間でも続々と副業解禁の動きは広がっている。『けやきヒルズ』(AbemaTV)では、その実態を調査した。

■副業が本業に好影響

 去年11月から副業を解禁したのは、通信大手のソフトバンク。今まで約210人の社員が副業の許可を会社に申請したという。

 北山景一郎さんもそのうちの1人。普段は社内向けにライブで配信する映像の制作や配信業務を行っているが、副業として「看板のデザイン」を行っている。大学でデザインを学んでいた北山さんは、副業解禁後すぐに看板デザインを始めたといい、今は1デザインあたり1万円で仕事を引き受けている。

 これまでに中古車販売店や不動産関係の会社の看板をデザインしたというが、その結果、本業の映像制作にもある影響が出てきたそうだ。

 「看板は一瞬で内容を伝えなきゃいけない。それに特化した看板の色使いがある。本業の方でも色使いがテロップに使えたり、この色を組み合わせると目をひくというのがあったり、看板で得たテクニックが映像で使えたりできる。本業にもお得があって、割と自分のレベルが上がっていく感じが楽しい。『この表現かっこよくない?』って(技術を)自分の映像作りに持って行ったりする方が楽しいし、やりがいを感じる」

 副業をすることで本業にも良い影響が出ること、これこそが副業解禁の大きな狙いのひとつだ。ソフトバンク人事本部の石田恵一さんは「社員の自己成長に繋げるということと、副業の経験を本業に還元して会社としてより事業を成長させること(が狙い)」と話した。

■“専業禁止”で「外の機会(チャンス)を」

 副業解禁の動きは大手企業に限ったことではない。インターネットショッピングなどの事業を手がけるIT企業のエンファクトリー。CSチームマネージャーの山﨑俊彦さんに挨拶すると、2枚の名刺を渡された。

 「本業と副業の名刺を2枚持っております。(副業は)主にパグとかフレンチブルドックとか“鼻ぺちゃ犬”の洋服などを奥さんと一緒に作って販売しています」

 自宅でパグを飼い始めた時、首周りが太く既製品の洋服が入らなかったため、奥さんに洋服を作ってもらったという山崎さん。同じような思いをしている飼い主がたくさんいると思い、犬の洋服などを販売する副業を始めた。売り上げは1月35万円程度で、「ある程度成功はしている」という。

 しかし、エンファクトリーは副業解禁という形ではないそうで、「“専業禁止”と言っちゃおうかと。会社で機会(チャンス)が充足されるわけではない。色々外の機会(チャンス)も使って自分を成長させる」と加藤健太代表取締役社長。35人ほどの社員のうち、4割が副業を行っている。

 「だいたい今300万円くらいの月商になっている」と話すのは、本業ではマーケティングなどを担当する執行役員副社長の清水正樹さん。真相を探るべく休日に待ち合わせたのは、渋谷駅から徒歩2分のところにある「ちくちくCAFE」だ。清水さんに迎えられ店内をのぞいてみると、そこにいたのはハリネズミ。その愛らしさに女性たちはメロメロで、週末は140人が訪れるという人気スポットになっている。さらに、写真が撮れるドールハウスを用意するなど工夫を凝らしている。

 開店して半年。今ではお店の実務は従業員たちに任せ、清水さんは経営や新しい企画の提案に専念している。

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