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「日本をアップデートする」国民民主党は何を目指す政党なのか

 民進党と希望の党が合流し「国民民主党」が7日、発足した。一体どんな政党なのか? 結党大会で承認された党綱領や基本政策、そして共同代表の演説などから、「中道」「民主主義」「アップデート」という3つの言葉をピックアップして、新党が何を重視して、どんな社会像を目指すのか見てみた。

●中道

[写真]共同代表に選出され、結党大会後の記者会見に臨む玉木氏(右)と大塚氏(Rodrigo Reyes Marin/アフロ)

 党綱領では「穏健保守からリベラルを包摂する『改革中道政党』」を掲げる。

 昨秋の衆院選直前に民進党が合流した希望の党は「寛容な改革保守」を打ち出していたが、リベラル寄りにも間口を広げた印象だ。

 結党大会で大塚耕平共同代表は、「中道」という言葉は「単に真ん中や中間を表す概念ではなく、東洋哲学や仏教がルーツの概念」と説明。「異なる意見を否定せず、熟議を尽くし合意に至る思考論理、議論の作法で、つまり民主主義そのもの」との解釈を披露した。

 綱領ではさらに「自由」「共生」「未来への責任」を基本理念に並べた。これは民進党の結党宣言を引き継いでおり、「公正・公平・透明なルールのもと、多様な価値観や生き方、人権が尊重される自由な社会」などを理想とすると続ける。

 配布された冊子には「野党のバラバラな現状に終止符を打ち、かつ、右か左かといった二元論的な対立を乗り越え、社会全体を包み込む温かさをもった政治勢力の結集をはかる『第一歩』」と新党結成を意義づけた。

 政策の方向性としては「国民の生活に直結する社会保障政策や経済政策に最大限の力を入れます」「政府の再配分機能を重視した政策を採用します」とも記している。

●民主主義

 現在の自民党政権に取って代わる勢力の結集を目指す国民民主党だが、自民党との違いについて大塚氏が強調したのは、「民主主義に対する姿勢」だ。「政権運営のあり方が民主主義的ではない。ここの根本姿勢が違う」。

 大塚氏は「国民の意見は多様で、柔軟さと寛容さで合意を導くことが肝要。そこからどのように合意を引き出すか。それが民主主義」と指摘する一方、「事実を隠蔽し、熟議を避け、権力を濫用する政権では民主主義は守れない」と安倍政権を念頭に批判。新党は「民主主義と中道を重んじ、国民主権を実践し、国民生活を向上させ、国民主義の立場から、国民全体の奉仕者として、その使命と職責を果たす」と強調した。

●アップデート

 もう1人の共同代表、玉木雄一郎氏は「20世紀の成功体験に決別し、新しい時代に日本をアップデートしていく」と力を込めた。

 国民民主党を「未来を先取りする改革政党」と位置づけ、これからの日本が直面する「人生100年時代」「AI時代」「人口減少時代」「アジアの時代」の4つの新時代に対応する総合戦略を「プロジェクトABC」として打ち出した。

 ABCは「AI」「ベーシック・インカム」「コミュニティ」の頭文字を取ったもので、特に「革新的テクノロジーの進歩」を重視するとした。

 例えば、自動車の全自動運転が実現すれば過疎地域の移動困難者の問題を解決できるし、ガンや認知症が革新的な薬や治療法の開発で治るようになれば国民のクオリティ・オブ・ライフ(QOL)が上がるといったイメージだ。ブロックチェーン技術を取り入れた地域通貨案にも言及し、これにより地方が補助金に依存せずに活性化を果たす可能性に期待する。

 こうした科学技術への投資や人材育成に注力する「イノベーション・ニューディール」政策で、経済成長と技術立国としての地位を再び確固たるものにすると訴えた。

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