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仮想通貨「億り人」の所得税率は45%

仮想通貨で利益が年20万超えると納税の義務が生じる

2017年はビットコインをはじめとする仮想通貨取引に挑戦する人が増加した年だった。17年だけ見ても数ある仮想通貨の大半が値上がりし、少なからず利益を上げた人も多かっただろう。


写真=iStock.com/studiocasper

ただし直近では、18年1月に仮想通貨取引所大手コインチェックから580億円相当の仮想通貨が不正流出。過去にも似たような事件は国内外で発生し、そのたびに仮想通貨市場は乱高下している。これまでもこれからも、仮想通貨とは不確定要素の多い存在であり、取引するならそれを承知しておくのが大前提だ。

コインチェックの一件で手放したくなった人もいるかもしれないが、仮想通貨で年間20万円を超える利益を確定すると、誰でも確定申告・納税の義務が生じる。利益確定とは、手持ちの仮想通貨を売って円に戻した場合のほか、買った仮想通貨をまた別の仮想通貨を買う資金に充てた場合、仮想通貨を買い物に利用した場合も含まれる。

仮想通貨の確定申告は、株や投資信託のそれと比べると難易度が高い。そもそも株などは、「特定口座(源泉徴収あり)」(金融機関が代理で申告してくれる口座)で取引するのが一般的で、確定申告の手間がかからない。

また、株や投資信託、それにFX(外国為替証拠金取引)のような金融商品と仮想通貨とでは、課税の仕組みが異なる。前者は「申告分離課税」方式だが、後者は「総合課税」方式が適用されるのだ。

申告しないと「無申告加算税」という罰金が課せられる

たとえば株で儲けても、分離課税なので、給与などの所得と株の利益は別々に課税される。株の利益に課せられる税率は一律で約20%だ。これに対し、仮想通貨は申告の区分が「雑所得」であり、給与などと総合して課税される。仮に、年間所得が700万円の人が仮想通貨で300万円の利益確定をしたら、その人の年間所得は合算で1000万円と見なされるわけだ。

総合課税の場合、所得が増えるほど増えた部分に高い所得税率が適用される累進課税(税率5~45%)だ(このほか、住民税も一律10%かかる)。この例だと、給与だけなら所得税率23%だったところ、仮想通貨の利益の合算で33%までアップする。

17年には、仮想通貨で1億円以上の利益を上げた、いわゆる「億り人」も大勢登場したと言われているが、億り人が利益確定すると、基本的に45%の所得税率が適用されると考えられる。今頃青ざめている人も多いのではないか。

さて、仮想通貨の確定申告をするにあたっては、実際に仮想通貨でどれだけ収入があったかを算出する必要がある。仮想通貨は取引所や販売所を介して売買するが、取引機関で過去の売買履歴を調べ、明細を作るところから始めよう。

なお、仮想通貨の収入からは、取引手数料、セミナー関係費用、仮想通貨に関する書籍代などを経費として差し引くことも可能だ。

やや骨の折れる作業になるかもしれないが、期限内(17年分は18年3月15日まで)に正当な理由もなく申告をしないと、無申告加算税という罰金が課せられるリスクがあるのでご注意を。

仮想通貨の課税ルールは17年に設定されたばかりで、18年の確定申告が初の受け入れとなる。かつてはFXも総合課税で、後に申告分離課税となった経緯があるため、仮想通貨の税制もいずれ変更になる可能性はある。しかし、今のところ先行きは不透明なので、現段階では、利益確定するときに慎重になることだけを心掛けておきたい。

(構成=元山夏香 写真=iStock.com)

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