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日本酒を輸出は大きなビジネスにはならない理由

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ホリエモンのブログを見て、それにかぶせる本日のエントリー

日本酒で起業希望者にホリエモンがキレた理由「1000億儲けたいとか言う奴が一番嫌い!」

自分もまず金のことを言うヤツは大嫌いなのだが、

「三重県と秋田県の蔵元を知っていて日本酒の輸出業を始めようと思ってます。過去の質問で、『世界中に日本の酒造を紹介するビジネスは、まだまだ小さいので伸びると思う』と回答されていましたが、参考までにどこの国で日本酒の需要を実感されたのか知りたいです。また酒造を紹介するとは、海外向けに物販で日本酒を輸出するという意味なのか、それとも専門ECサイトを立ち上げ海外ユーザーに直販するということなのかも気になります。私は20代前半の若者で、孫正義社長のように『30代で1000億の軍資金を』と考えています。日本酒の輸出市場にそのレベルの可能性はあると思いますか?」という質問。

というなにもわかってない若者からホリエモンに来た質問なのに永江式の回答をしたいと思います。
ホリエモンの言ってることは概ね正しいのだが、海外展開の一風堂では日本酒はすでに置いているらしいです。こってりしたラーメンには日本酒は合わない。ビールでしょと思うがそれは置いといて・・・自分なりの答えをまず・・・

ねーよ!!

とまあ、冷水を掛けます。マーケットというものを全くわかってないからです。実は日本酒は国内の消費量はかなり減ってますけど輸出は増えています。

しかしたったの140億・・・・・質問してる若者のように1000億儲けたいなら利幅が少ない日本酒だと数兆円くらいは輸出しないとダメで、それ日本中の日本酒を輸出してもとうてい足りない。www それくらい自分で調べろっての。

実は自分、かなり前ですが日本酒のサイトを運営していたことがあり、第三代日本酒党総裁の稲葉さんのお宅で品評酒をご馳走になったのが自慢なのです。ww

この若者をA君としますが、たぶんA君はネットの時代の走りのときにIBMだったと思うがテレビCMで

ジジイ酒屋がネット販売を英語で始めたら海外から注文殺到

というTVCMが炎上して放送中止になったことをしらんのだと思います。
これには理由が2つあり、まずは酒販免許と通販の酒販免許は別なこと。そして海外に加工食品を輸出はそんなに簡単じゃないということを広告主が知らなかったことでした。

食品や薬品、体に触れるものについては各国とも非常に厳しい規制をしています。たとえばアメリカに幼児用の鉛筆を輸出しようとすると、幼児だから口に入れるかもしれないということで使っている塗料などのデータをすべて提出し、それに使われている顔料などがアメリカの基準に適合しているか確認する必要があります。その顔料が日本国内しか流通していなければ分析データまで出す必要がある。アメリカで許可されていないものであれば輸出はできないのです。

日本にも同様に厳しい規制があり、知人がハワイから地元のシャンプーや洗顔料などを輸入しようとしたけど、膨大な資料の提出を要求され、けっこうな金額をかけて出したものの、10品のうち半分くらいしか輸入許可が下りなかった。そんなもんなのです。ましてや口に入れるものならもっと厳しい。

日本酒を輸出しようとすると同様に添加物や成分分析や瓶までの詳細なレポートを現地語で要求される。ところが日本酒のマーケットは

5000kl以上の大手が13者でこれが全体の50%のシェアを持っている。残りの1550者は零細なのです。99%は中小零細で残りの1%が販売数量の半分を生産しているという非常にいびつな構造。2010年時点で資本金3億円以上かつ従業員300人以上はたったの5社だけで、ほとんどは地域の中小零細れ。京都、兵庫の上方酒が生産量の半分を占めるわけ。



ホリエモンは文中で「海外のレストランでは大手メーカーの大して美味しくない日本酒しか置いていない」と書いていますが、それもそのはず、上記の膨大な書類を各国ごとに揃えて採算が合うようにロットで輸出できる生産量のあるのは大手5社くらいしかないわけですよ。海外のレストランで見かけるのは月桂冠、黄桜、白鶴、大関、くらいですな。
零細の酒蔵では申請書類を現地語で制作して申請する能力もなければ、このコストを載せて輸出するキャパもない。輸出どころか英語もさっぱりでしょう。輸出先の国の政府に必要な手続きを問い合わせて現地語で書類なんて絶対に作れない感じなのよ。

ただ、「大手メーカーの大して美味しくない日本酒」というのは当たってる点とちょっと違う点がある。大手メーカーって実は技術力は凄いのです。大学で醸造を学んだ開発者がいて、美味しいものをコストを考えずに作ろうと思ったらいくらでも作れる。金と手間を掛けてとんでもない品評酒を出してくるから受賞もする。しかし実際に販売するものはシステム化された工場で大量生産で原価を抑えたものになるわけですな。でないと大企業はペイしない。コレ全部日本酒党総裁の請け売りです。ww

金賞受賞酒が、必ずしも「おいしい」とは限らない!? ──「全国新酒鑑評会」の実態と意義

日本酒が海外で売りにくい理由 2

さて、清酒の生産量はずっと下落しているが、純米酒などの高級志向のものはその中ではシェアを増やしている。

で、海外の一流レストランでも「ライスワイン」として日本のブランドの清酒を置いているところもけっこうある。お値段はぶっちゃけ、めちゃくちゃに高いです。高級ワインと良い勝負です。なんでそんなに高くなるかというと

日本酒の原価は恐ろしく高いから

なんですよ。また、ブランドの日本酒は大量に生産できないので小ロットで輸出するからめちゃくちゃに高価なものになるわけです。重いしね。輸送コストも凄い。

これは小売りで1890円の普通酒一升ですが、販売店のマージンはたったの437円。たったの23%です。魚屋とか八百屋の利益率は50%あるらしいので酒屋の利益率は本屋と変わらないのだ。しかし本屋と違って再販制度がないから、10本仕入れても2本残ったら利益0なんですよ。日本酒、まじで儲からない。酒蔵、つまりメーカーの利益率も30%しかないが、これは大手の酒蔵だから中小零細だともっと少なくてもう趣味でやってる世界なの。

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