記事

公文書と民主主義

 昨年春から国会を揺るがせ続けてきた森友問題は、当該役所の決済された公文書が改竄されていたという新事実の発覚により、混迷の度を深めてしまった。それに加えて、南スーダンやイラクに派遣されていた陸上自衛隊が作成した「日報」が、かつて不存在と国会答弁で説明されていたにもかかわらず、この度存在していたことが発覚し、しかも存在を認識していたにもかかわらず、大臣への報告が一年近くなされなかったことが判明した。

 森友問題では役所の官邸に対する忖度が指摘されたが、今回は決済文書の改竄という不適切な行為が指摘され、公文書の扱いの杜撰さ、さらには文民が自衛隊を統制するという、いわゆるシビリアンコントロールに対する疑問符が付されることとなった。

 府省庁が作成し保存している公文書は、政策決定のプロセスやその理由を検証する際に不可欠な道具であり、政治が行政に対するチェック機能を果たし、国会の国政調査権を担保する重要なツールである。「民主主義の根幹を揺るがす由々しき事態」という野党各党の指摘も、あながち否定されるべきではない。

 財務省や防衛省においては、なぜそのようなことが起こってしまったのか、どういう経緯であったのかを徹底的に分析し、有効な再発防止策を早急に打ち立てるべきである。同時に政府全体としても、全ての役所に共通する公文書や秘密文書の取り扱いルールを、電子決済やネットワーク化などの新しい技術の進展も踏まえて、鋭意検討すべきである。担当大臣にはこのことにリーダーシップを発揮して、目処をつけるとの責任を果たしていただきたい。

あわせて読みたい

「財務省」の記事一覧へ

トピックス

ランキング

  1. 1

    ダム決壊 韓国企業がコスト削減?

    団藤保晴

  2. 2

    堀江氏 読解力ない人が多い理由

    MAG2 NEWS

  3. 3

    死ねの書き込み おっぱいで消滅

    倉持由香

  4. 4

    貧困層見ない堀江氏の読解力考察

    田中俊英

  5. 5

    豊洲とヤクザ アワビ密漁の実態

    NEWSポストセブン

  6. 6

    いま35年ローンで自宅を買う怖さ

    文春オンライン

  7. 7

    那覇市長選 公明演説に聴衆ゼロ

    田中龍作

  8. 8

    昭恵氏 NY危険地域で飲み明かす

    NEWSポストセブン

  9. 9

    小室圭さん 結婚一時金を辞退も

    NEWSポストセブン

  10. 10

    増税直前の駆け込み買いは大損

    永江一石

ランキング一覧

ログイン

ログインするアカウントをお選びください。
以下のいずれかのアカウントでBLOGOSにログインすることができます。

コメントを書き込むには FacebookID、TwitterID のいずれかで認証を行う必要があります。

※livedoorIDでログインした場合、ご利用できるのはフォロー機能、マイページ機能、支持するボタンのみとなります。