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公文書と民主主義

 昨年春から国会を揺るがせ続けてきた森友問題は、当該役所の決済された公文書が改竄されていたという新事実の発覚により、混迷の度を深めてしまった。それに加えて、南スーダンやイラクに派遣されていた陸上自衛隊が作成した「日報」が、かつて不存在と国会答弁で説明されていたにもかかわらず、この度存在していたことが発覚し、しかも存在を認識していたにもかかわらず、大臣への報告が一年近くなされなかったことが判明した。

 森友問題では役所の官邸に対する忖度が指摘されたが、今回は決済文書の改竄という不適切な行為が指摘され、公文書の扱いの杜撰さ、さらには文民が自衛隊を統制するという、いわゆるシビリアンコントロールに対する疑問符が付されることとなった。

 府省庁が作成し保存している公文書は、政策決定のプロセスやその理由を検証する際に不可欠な道具であり、政治が行政に対するチェック機能を果たし、国会の国政調査権を担保する重要なツールである。「民主主義の根幹を揺るがす由々しき事態」という野党各党の指摘も、あながち否定されるべきではない。

 財務省や防衛省においては、なぜそのようなことが起こってしまったのか、どういう経緯であったのかを徹底的に分析し、有効な再発防止策を早急に打ち立てるべきである。同時に政府全体としても、全ての役所に共通する公文書や秘密文書の取り扱いルールを、電子決済やネットワーク化などの新しい技術の進展も踏まえて、鋭意検討すべきである。担当大臣にはこのことにリーダーシップを発揮して、目処をつけるとの責任を果たしていただきたい。

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