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往生際の悪いレスリング協会

五輪で4連覇を果たし、国民栄誉賞まで授章した伊調馨選手に対するパワハラ問題が、このところ連日大きな話題となっている。

結局、第三者委員会が伊調選手ら19人から事情を聞き、「パワハラはあった」と認める報告を行った。

しかし、4件の具体例を示しただけで、警視庁の練習禁止などを除外するなど、グレーな部分の多い、なんともお粗末なものであった。

確かに栄和人監督個人の言動や人間的問題はあるが、1人に全ての責任を押し付けただけでよいというものではない。

この背景には協会の古い、閉鎖的な体質があることを誰もが感じているのに、これを追及する事もなく、実に後味の悪いものとなってしまった。

この問題が起こった時、福田富昭レスリング協会会長は、即座に「パワハラは無かった」と断言していた。何も調べもせずこんな事を言っていいのか、「後できっと困るよ」と私は講演などで語っていたが、全くその通りとなった。今更どう弁解しても無駄なこと、栄監督と同じように自ら責任を取るべき立場である。

馳元文科相は「心が真っ白になったようでショックだった」と発言していたが、まるで他人事のようで空々しかった。

私はプロレス大好き人間、彼が国会議員になって以来、大いに期待してきただけに残念である。

一番不愉快だったのは至学舘大学の谷岡郁子学長の記者会見ぶりであった。

まるで上から目線で、「パワーの無い人間によるパワハラとはどういうことか、私にはわかりません」と言ってのけた。レスリング選手育成で功績を挙げ、至学館大学に貢献した人に対して言う言葉ではない。しかも、今もっとも苦境にある人を守ろうともせず、上から目線で「パワーの無い人」と決めつける無礼さには驚いた。

「そもそも伊調さんは選手なんですか」とも発言したが、この言葉自体が失礼でパワハラそのものではないか。

元国会議員であったことも恥ずかしいが、これが教育者かとあきれるばかりである。

たくさんの選手を出して協会に力を持っている大学の学長が、レスリング協会の副会長を兼務している事も問題で、即刻辞めるべきである。

これから内閣府の調査が行われる。伊調選手も「その結果を待ちたい」と言っている。

直接利害関係が無い立場だから、公平な聴取を行って、公益法人にふさわしい協会になるよう、是非改革のメスを入れて欲しいものである。

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