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スマートTVを国家戦略に据えれば面白いことになるかも

SONYやLogitecと組んだものの大失敗したGoogleTVの再挑戦が始まろうとしています。今回は仲間にサムスンやLG電子も加わり、賑やかになってきました。しかし、今回もどうもうまくいきそうにありません。アップルも二度にわたって挑戦しましたがまだ成功とは程遠いというのが正直なところです。

では日本は、スマートテレビで世界をリードすることは不可能なのでしょうか。視点を変えてみれば案外日本がスマートテレビで先行することが可能ではないかという気がします。まだまだ思いつきですが、気軽に読んでいただければと思います。

スマートTVはある意味で団体競技です。それぞれの役割をもったプレイヤーが揃わないとゲームは始まらないからです。

スマートTVのプラットフォームとなるOSを供給するプレイヤーとなるのは、Googleやapple、またマイクロソフト。ハードを担うプレイヤーは、家電やPCなどのメーカーと部品メーカー。さらにアプリケーションを開発するソフト会社とアプリケーションを流通させるマーケットを提供するプレイヤー。そしてビデオ・オン・デマンドとしてテレビ番組や映画などのコンテンツを提供するプレイヤーと販売するプレイヤーです。そのプレイヤー全部が揃ってはじめて成り立ちます。

appleは、テレビ番組と映画などのコンテンツ以外はすべて揃えているのですが、しかしそれではピッチャーのいない野球チームみたいなものです。SONYは音楽や映画、さらにゲームまで揃えることができますが、一社だけが供給するコンテンツでは限界があります。アメリカでビデオレンタルとネットによるビデオ・オン・デマンドをやっているネットフリックスが、それまでは月額の一定料金で両方が利用できたものを、それぞれで会員にならないといけないという分離をやって痛い目にあったように、選択肢が限られると魅力が大きく損なわれてしまうからです。

さて、それらのプレイヤーのなかで、もっとも乗り気でないのが、コンテンツを提供する放送局や映画会社です。おそらくスマートTVが新たな収益源として、おいしい世界だということは、よほど時代遅れの経営者でもない限りわかっているはずですが、そのことが逆に、簡単には乗らないという態度になっています。

つまり、スマートTVはその市場が稼げる利益の分前をめぐる駆け引きの世界です。先頭を走ったほうが得なのか、それとも他のプレイヤーが揃うのを待ったほうが得なのかの駆け引きです。なにか囚人のジレンマみたいなものを感じます。
囚人のジレンマ - Wikipedia :

さて、問題はここからです。日本の家電は、海外市場で液晶テレビで敗北し、残された道は、大型テレビとか、さらにフルハイビジョンよりも4倍の超解像度テレビなどのニッチな分野に活路を見出すしかありません。それで医療用などの高付加価値な分野を拓くことができれば結構なことですが、しかし家庭用では、海外では韓国だけでなく、中国の企業も参戦し、ただでさえ価格下落が止まらないうえに、守り抜いてきた国内市場にも、サムスンが再挑戦してくるために、もはや先行きはそうとう厳しいものになってきます。放送局も、「家政婦のミタ」で40%を超える視聴率を稼いだと言っても、全体としては、若い世代のテレビ離れが止まらず、先行きは暗いのです。

しかしスマートテレビは、どちらにも新たなビジネス機会をもたらしてくれます。

視野を広げてみましょう。なにも国内だけで考える必要はありません。スマートテレビなら、電波ではなく、インターネットを通した番組配信が可能になります。インターネットには国境がないのですから。

アジアをターゲットにするのです。スマートテレビという団体競技を日本で先にスタートさせれば、日本のテレビ番組は海外でも広告費を稼ぐことができます。アプリケーションは日本でも揃います。とくにゲームは得意とするところです。放送局も、広告業界も、国内にとどまらず、アジアでの広告展開のメディアを広げることになります。

しかも、日本の文化の輸出にもなってきます。アジアにも市場を広げるとなると、日本のブランド戦略そのものにもなるということです。なかなか互いがそれぞれの利益の取り分を考え、まとまらない状況を変え、新しいルールをつくることができるのは、それは政府です。

スマートテレビを国家戦略として、政府が新しいルールをつくり、日本のプレイヤーのまとめ役をすれば、状況は一変してくるはずです。まあ年初めの思いつきということですが、正攻法ではうまくいかないことも、視点を変え、ルールを変え、また土俵を変えれば、新しい可能性も見えてくるということで今日の結論にしたいと思います。

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