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森友問題で佐川長官辞任。だが、あえて野党に苦言を呈す。

森友学園問題で近畿財務局の職員が自殺し、昨年の国会質疑で矢面に立っていた前財務省理財局長の佐川国税庁長官が辞任しました。故人のご冥福を心から祈ります。また、就任会見すらできず初会見が辞任会見となった佐川長官についても、本人に責任があることとはいえ、哀れみの念を禁じ得ません。

佐川氏は辞任の最大の理由として「決裁文書の問題」を挙げており、事実上、文書の書き換え問題を大筋で認めたものと言えます。自殺した職員も書き換え問題について知り得る立場にあり、また、大阪地検特捜部から事情を聞かれていたとの報道もあります。ただし、森友学園問題の本丸はあくまで「国有地の取引」であり、文書の書き換えはその事後処理に過ぎないのも確かです。

自殺した職員は国有地取引の担当者の一人でしたが、上司が籠池氏と直接交渉していたので決定権はなく、現場責任者でもありませんでした。佐川氏も国有地取引の当時、近畿財務局長や理財局長ではありません。文書問題にせよ国会対応にせよ「事実の解明を阻む」過程で実行されたものです。国有地取引に直接責任のない佐川氏は、「なぜ」「何を」守ろうとしたのでしょう?

一方の当事者である籠池夫妻は7ヶ月もの異例の長期勾留されたままで、肉声は伝わってきません。公判が始まる気配もありません。本件であるはずの国有地取引については、起訴もされていません。文書の書き換えは重大問題ながら、あくまで二の丸、三の丸で、「本丸」の国有地取引について解明しなければこの問題は幕引きに至らないでしょう。

そして、残念な指摘もしなければなりません。今月に入って火がついた書き換え問題の解明において、野党が大きな役割を果たしているようには見えません。正直なところ、野党の存在感は薄い、と感じます。その原因は現時点の対応より、二月中の国会論戦で十分戦えないまま、史上最大予算の自然成立を許した国会対応の「ぬるさ」にあります。

国会における政府追及は、痛烈な言葉を投げつけようが、激しい怒りを表明しようが、それ自体さしたる意味はありません。予算・法案の審議日程に波及させ、政府与党が「採決に持ち込むため、情報を出さざるを得ない」状況を作り出すから、解明につながるのです。それはマスコミにも捜査当局にもオンブズマンにもできない、野党独自の仕事です。

「スケジュール闘争」は55年体制の遺物ではありますが、制度が変わらない以上、戦術も変わりません(逆に日本の強すぎる党議拘束をなくせば、一瞬で消滅します)。地味で、国民受けは悪く、人気取りにもつながらない。与党の議員にもストレートに恨まれる(「痛烈な批判」なんて、心の狭い人以外はさして気にもしません)。さらに、ネットでも叩かれる(笑)。
やりたくもない役目かもしれませんが、そのあたりの貧乏くじを引くのが大野党の使命なので、しっかり頑張ってください。国民の負託に応えることを期待します。

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