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仮想通貨、規制強化に舵取り

昨日(3月8日)金融庁は立ち入り検査の結果に基づき、2業者に業務停止命令を出し、5業者に業務改善命令を出した。

世界で一番仮想通貨交換業者に関する規制が緩いと言われている日本も漸く規制強化に動き出した。

金融庁は昨年(17年4月)に資金決済法を改正し、仮想通貨交換業者に登録制を導入した。銀行や保険は免許制なので明らかに新規参入が容易だ。その背景にはコストの安い資金決済手段を発展させ、フィンテックのイノベーションに弾みをつけようとした狙いがあると考えらえる。

改正資金法では「仮想通貨」が電子的に記録された財産的価値で不特定の人の支払に利用可能として「通貨」という位置づけを与えられた。

おそらく世界中で「仮想通貨」を法律で「通貨」と明確に位置付けた国は日本だけではないだろうか?

東南アジアなど発展途上国では「仮想通貨」へ自国通貨が流出することを恐れ規制している国が多い。例えばインドネシアの中央銀行は昨年「仮想通貨を正規の決済手段として認めない」という声明を出している。

仮想通貨を決済手段として認めてしまうとマネーロンダリングなど様々な問題を引き起こす可能性があるから各国一様に慎重と考えてよい。

アメリカでは最近証券取引員会が仮想通貨取引所は証券取引所と同様に証券取引所に登録すべきだ」という見解を示した。

仮想通貨とは何か?ということを一義的に定義することは難しいが、その荒っぽい値動きや利用目的(大部分は投機であり、送金等資金決済に使われる比率は少ないと思われる。少なくとも日本では)から考えると私は「通貨」という位置づけは難しく、現時点ではコモディティ(金・石油など)の一種と位置付ける方が良いのではないか?と考えている。

もっとも三菱UFJ銀行などが、発行価格近辺で価格が推移するような仮想通貨を発行して、投機目的ではなく、決済手段として仮想通貨が使われる時が来るかもしれない。そうなると仮想通貨は法定通貨を補完する「代替通貨」として位置づけられるかもしれないが。

各方面で腰が重く、欧米先進国の後追いが目立つ日本の金融行政だが、仮想通貨に関しては一歩先に踏み出した。

それが勇み足になるかイノベーションへの嚆矢になるかは分からないが。

なお個人的には仮想通貨に関心はない。何故なら仮想通貨自体は株式のように本源的価値を持つものではなく、需給や思惑で動く投機対象だからである。

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