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大阪・民泊バラバラ遺体事件 最新ツール駆使した凶行の全貌


【遺体遺棄現場の西成区の民泊施設(共同通信社)】

 英語が堪能な日本人女性が、アメリカ人観光客の滞在していた「ヤミ民泊」施設の一室で、バラバラ遺体となって見つかった。わずか1か月弱の滞在中、10人超の日本人女性と接触を持った容疑者がアメリカ人のバイラクタル・エフゲニー・バシリエビチ容疑者(26)だった(28日に死体損壊・遺棄の疑いで再逮捕)。

 同容疑者が、日本で女性と接触するために駆使したのが、最新の「マッチングアプリ」だったという。

「スマホのアプリで、登録している男女が顔写真などを見て互いに興味を持つと、メッセージのやり取りができるようになる仕組み。容疑者はアプリ上で『JAY』を名乗り、やり取りした女性に対してすぐに“家に行きたい”と誘っていたといいます。兵庫県三田市に住む女性会社員Aさん(27)と知り合ったきっかけもそのアプリだった。事件当夜は容疑者が“会いたい”“(Aさんの自宅がある)三田まで行く”と強引に持ちかけるやり取りが確認されている。そうしてAさんが“来られるよりは私が出向く”という流れになったものとみられている」(捜査関係者)

 ITジャーナリストの三上洋氏が解説する。

「世界各国で使えるマッチングアプリは当然ながら英語対応で、海外からの旅行者が日本で出会いを求めるとしたら、とても使い勝手がいい。たとえば世界的に人気のある『ティンダー』の場合、位置情報(GPSで)を利用して“○km圏内にいる女性との出会い”を検索できたりもする。旅行先で異性と出会うきっかけを作るのにはとても便利だ」

 マッチングアプリ上では、外国人観光客との出会いを求めて、自己紹介欄に「英語を話せるようになりたい」と(英語で)書き込む日本人も少なくない。バイラクタル容疑者が複数の女性に短期間で近づけた背景には、そうした「最新ツール」の存在があったのだ。

 宿泊先にも「最新ビジネス」が絡んでいる。容疑者は、個人宅やマンションの空室などを宿泊用に提供する「民泊」の施設を転々としていた。しかも、「Aさんを誘い込んだ東成区の施設も、頭部遺体が見つかった西成区の施設も、無許可・無認定の“ヤミ民泊”だった。そのため、宿泊に際してパスポートの提示などが必要ない。捜査当局が足取りを追うのを困難にさせる狙いがあったのかもしれない」(大手紙社会部デスク)とみられている。

 遺体遺棄現場となった大阪・京都の山中にしても「本来、土地勘がなければとても行けない場所。容疑者は携帯のGPS情報などを駆使して、場所の目星をつけていたはず」(前出・捜査関係者)とされる。

 一方で、捜査のカギを握ったのもGPS情報だった。「Aさんの携帯のGPSが容疑者の滞在する施設付近で途切れていた」(同前)ことで捜査は大きく動いた。

 犯罪を巡る“常識”が新技術の登場で塗り替えられていくことを改めて示した事件。全容解明が急がれる。

※週刊ポスト2018年3月16日号

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